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今月(4月1日~4月30日)
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シーモア島


投稿レビュー
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関根くんはすごい奴でした2021年9月22日ラストがすんごい良かったです。物語は基本関根くんの視点なのですが、所々ヒロインの女の子だったり、同僚の男性になります。そこで読み手は第三者から見た関根くん本人の気づいていない危うさ、魅力などを知る作りになっています。関根くん本人から語られる内面の不器用さと、第三者から見た器用なのに危うげな関根くん、というちぐはぐな人物像により、もどかしさと庇護欲を持って関根くんを応援してしまいます。
そしてコツコツと積み上げられた関根くんの不器用な人物像が、ラスト視線が切り替わる瞬間「せ、関根…!!おまえ、すっごかったんだな…!!!!!!」となります。
もう完璧に推しのすごい一面見せられたときのあれ。
女の子が主人公の少女漫画では味わえないこのウッヒャー感を是非味わって欲しいです。 -
マーケティング的には正解なんでしょうが2021年3月7日解釈違いの同人誌読まされてる気分です。
吾峠先生の絵は色っぽく感じる線もあるのですが、この方の描く女性はいやらしい。別物なんですよね。顔の中身の記号性の高い煉獄さんは再現出来てるのですが、バランスの難しい義勇さんは違う人に見えます。
それぞれのキャラの内面的なものも、割と違和感があり、原作のキャラと一致しない部分が多いです。
平野先生も普段とは違う絵柄を求められて大変だったでしょうし、自分の意思で受けた仕事なのか分からないですが、正直スピンオフを他の方に描かせる商法は否定的な意見が苛烈になりそうで、難しい方法だなぁと感じました。 -
オススメなのは2巻までかも2021年2月3日絵は美しいし、作者の方の知識量には驚かされますが、正直3巻以降はそこまで入り込めなかったです。エピソードを重ねながらストーリーを進めたいのでしょうが、話があっちこっち行ってしまい、一年に一冊ペースの刊行なので正直話の流れが掴めないし、繋げ方があまりお上手ではない気が。
2巻までの2人の過去の描写は素晴らしかったし、4巻の十五夜の番外編もとてもよかったので、一つのエピソードをじっくり描く方がお得意なのかな、という印象です。3巻以降卍さんの顔が安定しないのも一因。あと単純に何やってるか分からないコマがちょいちょいあるのが読みにくさに拍車を掛けている気もします。 -
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評価は分かれると思いますが、好きです。2018年11月6日初期は画面が白くてあっさりしてます。作者さんの引き出しはそこまで深くないというか、どっかで見たことあるな、という展開やきれいにまとまりすぎてる感はあるんですが、とにかく設定とセリフの妙でめちゃくちゃ魅せられます。明治維新を生き残った坂本龍馬や新撰組というモチーフなんて相当ずるい。それを見事に料理して新しいキャラ付けも出来ていてとんでもなく魅力的な世界観です。そこに作者さん独特のセリフ回し。そんなボケもツッコミも聞いたことないわwwみたいのが溢れかえってて、初期の頃はよく涙流して笑い転げてました。
そして画面の白さやまだ深く語られない過去のあるキャラ設定が、物語に想像の余白を与え、読者が勝手にとんでもない期待値を持っていた気がします。
20巻越えたくらいから週刊連載の弊害か、作者さん大丈夫かな、という話が出てきやすくなります。
問題は終盤。終わる終わる詐欺なんて言われてましたが、銀魂ってそういう話だった?と言うくらい後から後から色々な設定やら人物、宇宙人の皆さんが出て来てしまいます。
これは絶対初期の時点で練ってなかったよね、という展開が進んで行くので、ついて行くのが難しい人が多いのは当たり前だと思います。後出しの連続なので話もいちいち説明が多くなって読みづらい。
ただ何となくですが、始まりを敗者として設定してしまった銀さんを、何とかして救ってあげたかったのかな?とか、天人に支配された世界でも、ある意味それを受け入れて自分らしく生きていく、という銀さん像を、なんか壊そうとしているように感じて、作者さんの中にも色々葛藤があったのかな、と勝手に想像してしまいました。飄々としてて粋な銀さんも好きだったんですけどね。初期の銀さんは世界救うとか言わなさそうだな、と勝手に思いました。話が面白くないのは単純に力量だと思いますが。
とにもかくにも無事最後まで見届けられて良かった作品です。 -
ノスタルジーが胸をえげつないほど抉ります2018年6月11日実質引退状態の作者さんの、最後のコミックだったと記憶しています。小学校高学年から大好きだった方で、懐かしくなり購入。
高校生くらいの頃に単行本を持っていましたが、改めて読むとこんなに凄かったのかと驚愕しました。
独特の白黒のコントラストの使い方、トーンの削り方、線が細くてどこか頼りなさげに感じる登場人物の体型などの全てが、遠い昔に通り過ぎた「思春期」の不安定さへ一気に引き込まれます。
表題作はある意味よくあるシチュエーションにもかかわらず、やはりこの作者さん独自の魅せ方が素晴らしかったです。詰襟とそれを重ねるという発想!そしてやはり見開きのページは印象に残っていました。
表題作以外は逆によく学生の日常にそのシチュエーションを思いついたな、と言うものが多いです。
今なら厨二病やこじらせなどと言われてしまいそうですが、そんな簡単にカテゴライズ出来ない、自分でもどうしようも出来なくて持て余してしまった感情が痛いほど描かれています。
それでも、全ての話のラストには少しだけ心が軽くなったり、未来を予感させる描き方をしてくれるのが、この作者さんのステキなところです。