全ての記憶を失い、田舎の修道院で穏やかに暮らしていたヒロインを迎えにきた公爵家の母と兄。連れて来られた本邸で迎えた父と次兄。全ての人間が、胡散臭い。彼らは本当にヒロインと血のつながりのある家族なんだろうか?3巻まで読んでも謎が深まっていくば
かりで、ピースが細かくて沢山あるジグソーパズルを一からやらされているような感覚に陥る。現時点でのキーワードは、当主が2代続けて無能だと、爵位の剥奪も有り…という、この国の掟だろうか?元婚約者の王子の悪びれない態度や、異様に焦っている父親など、物語を不愉快にしている要素が多い中で、唯一、ヒロインの清らかさ、善良さが救いになっている。この先、どう転んでいくか分からないが、先が楽しみな作品。
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