美し過ぎて貴族から市井に落とされた母を持つ、母似のヒロイン。父からも実家からも見放された母子を唯一気にかけたヒロインのお兄さんが失踪したことから物語が始まります。
兄の行方を追うために大嫌いな貴族社会に戻ったヒロインはひどい通り名を付けられていたけど、本当に悲惨な人生なのは白百合と評された母親の方。最終的には自分の本当の父親や兄が匿われている理由なども明らかになるけど、もう少しそれぞれとの関わりに厚みを持って書かれていたら尚面白かったかと。特にヒロインの仇である父親たちについてがあっさりしていて拍子抜けしてしまいました。
でも、予想が当たったときの気持ち良さもあり、謎解き感覚でするする読める良作だと思います!