ネタバレ・感想あり天使の定理のレビュー

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お互い闇を抉り、そして癒す
ネタバレ
2024年8月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 前作で要斗を苛んだ式見さん、許せん!ぐぬぬと言ってましたが、要斗は幸せそうでした。出てくるたびにかすれた声させて、本当にえっちな子です。槐さんとも、なんか思ったより良い関係築いていました。要斗が式見さんを許すなら、私も許します(なんなんや)天使はただ綺麗で美しいだけじゃないからね。本当にそれが救いなのか?という提案してくれるのが天使だからね。天使ほど厄介なものはない。式見さん以上に、攻めがぶっ飛んでヤバい人だった。一緒に出ることになる映画の内容も、それに合わせてする同棲も、一緒にいる時間が長くなるごとにお互いを深いところで理解して失えない存在へと変わっていく。攻めはね、もう、自分の悲しみ、苦しみ、後悔にドップリ浸かっちゃってて、生きてるけど、生きてないこの人…状態だった。死ぬように生きてる。いつまでも弓人のためだけに生きてたかったんだね。でも、誰が死んでもこの世界はなんの不都合もなく回っていくんだよね。それなのに、式見槐という人間に出会ってしまって、攻めの世界は変わってしまった。式見さんも、観察者をやめた。エチシーンはたくさんありますけど、ラブいシーンはあんまりなくて、だからこそ、映画の最後になんとか生きながらえてキスするシーンとか、最後に大橋ジャンクションでするキスは素敵だった。監督がカット切っても唇を離さないでいて、そのまま映画に使われたキスシーン見てぇ…天使はもう廃業ですか…この2人、瀬戸やら園井やらたくさんの人に迷惑かけて、やっとなるようになったんだから、絶対幸せにならなきゃダメだよ!案外、式見さんの尻に敷かれて頭の上がらない攻めという図もいいんじゃないですか?2人の生存戦略って感じの本だった。園井と監督の村主さんは怪しくないですか??そんな簡単に誰かを気に入ったりしない監督が、ずっとコンビ組んで映画作ってるって…。しかも、園井さんは今作の攻めにメロメロだし。と、邪推が捗った。受けは弓と弦って、完全完璧なる唯一無二じゃんって、ショック受けてましたけど(?)弦宇と槐だって母音が一緒の名前なんだからええやん。運命やん(??)もう今作は本当に良くてラストシーンとか魂の解放って感じで涙ぐみましたけど、これまだ続くんですよね!?瀬戸編とかどうなってまうん!??瀬戸も子役の時から苦労してそうだから幸せになって、お願いだから生きて…
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表紙絵のような式見槐には誰しも嵌る
ネタバレ
2023年11月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 笠井あゆみ先生のイラストが此の小説をかなり後押ししています。沙野風結子先生と笠井あゆみ先生が饗宴した作品は大抵人気を博しています。他の絵師の方が担当したとすると読者が小説から受けるイメージは大分違ってきます。それ程絵師の力は大きいのだと言えます。
今作はドヴォルザークの⁅ユーモレスク⁆が準主人公の⁅貞野弦宇⁆の登場する場面では流れ続ける印象を受けます。其の曲の中盤を繰り返し続けている弦宇の過去と現在が槐の前に顕わになってきます。そして、二人が干渉しあうことで、弦宇の中で繰り返されていた曲は漸く終盤へと向かうことができます。口絵に現わされた二人の路上での貪るようなキスシーンには感極まってもらい泣きをしてしまいました。
ところが、自分勝手な思考に陥ってしまった瀬戸は弦宇を亡き者にして自分も其の責任を取って自分の命で罪を償おうと画策してしまいます。槐の為と言うよりも独りよがりな自分の思考に溺れてしまっているのです。如何にか其れを察した槐によって事なきを得ますが、弦宇自身も瀬戸の企みに乗じて死んでもいいと思ってしまっているのが何とも言えず悲しいのです。折角槐によって綺麗な肉体と精神を取り戻しかけていたのに其れを捨て去ってもいいと思ってしまったのが哀れでした。
燃え落ちる役積みの為の家を見ながら、三人の其々の胸に去来した思いを推し量ると何とも言えず、共に放心してしまいそうでした。
何はともあれ、二人が主演した映画は好評を博し、弦宇は槐と再び一緒に暮らし始めます。そして、槐は念願の⁅ユーモレスク⁆の曲を最後まで聴くことができます。
瀬戸の問題がまだ未消化ですが、次の三部で解決するようなので一先ず安心できます。
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宝物を手に入れて
ネタバレ
2023年4月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 前作、兄弟の定理で要斗の為、身を引いた槐。自分が普通の人と違う事を知っている。とても俯瞰で物事を見てます。自分事すら突き放して。だから、弦宇に興味を持つし、揶揄うように色々と…。ミイラ取りがミイラになるって言う感じかもしれないけれど。タイトルの意味も、ラスト近くになってわかります。2人は似てないようで似ていて。かけがえがないものを手に入れるための困難だったのかなって。沙野先生の作品はいつもラストまで気が抜けません。とても面白い!笠井あゆみ先生のイラストが作品世界を更に広げてくれるのです。
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いやぁ〜凄かった!
2022年9月29日
シリーズ2作目はかなり濃ゆーーーい内容でした。1巻に出てきた風変わりな怪しい式見が主人公でどんなお話なんだろうかと思ったら、やっぱりめちゃくちゃ濃厚でした(笑)攻めも受けも病んでるし、もしかしてバドエンかとドキドキしてしまいました。でも、終わり方がものすごく良かった!感動しました。
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天才的な脚本家
2022年3月2日
二人が望む終着点が見えず、先行きも想定できず、途中ダレましたが、現実世界と映画の世界がリンクしてて、クランクアップと共に歪んだ世界が浄化される壮大かつ圧倒的なスケールに脱帽です。星5では到底足りない史上最高の作品です。
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ドラマチックでした
2022年1月2日
兄弟の定理の後読むのがやはりいいと思います。途中どのようなクライマックスになるのかとハラハラしましたが最後の告白は最高に感動して涙しました。最強の2人でした。
待ってました 式見槐
2021年12月3日
「兄弟の定理」の後、槐さんのことが気になって仕方がなかったのでした。うれしぃ・・・、なかなかどか〜んとやってくれました。読み応え満足!ありがとう〜
槐さん
2021年11月24日
スピンオフで前作で気になってた俳優の槐さんが主人公です。
観察する人がどんな恋愛をするのかものすごく興味がありましたが、予想以上にすごかった。相手も納得の癖のある人物でした。前作で気になった人は是非読んでみてください。
ジャケ買いしましたが、一気に読めました。
ネタバレ
2021年4月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 俳優、槐(えんじゅ)とチェロリスト弦宇の愛憎劇がとても新鮮な切り口で描かれていて、読み応えがありました。
狂気なのか?正気なのか❓心の深いところをえぐられるような作品でした。
ありきたりでない展開なのに、ラストはいい意味でありきたりのセリフが沁みました。
弦宇の囚われた過去の相手、弓人の設定がやや平凡な感じがしました。もっと詳しく掘り下げたエピソードが別バージョンで読みたいです。
p.sどんな作品も挿絵でキャラをイメージするので、笠井さんの絵は最高でした。
作家買い
2023年9月9日
『兄弟の定理』よりは、楽しめました。
ツキノワグマ×天使…人間味の薄い2人が紆余曲折どころではなく数多の困難?を乗り越えて、人間味を取り戻し気持ちを通じ合わせる作品でした。
結果として「一目惚れ」だったとは…殺したいほど愛していたのね~♪
攻めのanr開発しちゃう受けってなかなか凄いなぁと思ったら、開発されてるのに受けに挿れちゃうんですねぇ!
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面白かったけど
2025年2月24日
劇中劇の内容がちょっと複雑なのと、登場人物の心理描写が分かりづらかったです。2人が両思いになる過程が?でした。
ドラマクイーン
ネタバレ
2023年11月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ ですね攻めは。亡くなった片想いの人を思い続け4年、そして次に出会った心の琴線に触れた相手は『殺したい』ですから。途中まで攻めの想い人が何なのか判ら無くてサスペンス入ってた感じで良かったです。でもミステリアスな存在でなくなった途端に凡庸な要素となり残念でしたけど。宝箱だけを持っていた2人が箱など必要のない真実の宝物を見付けるまでのお話しですが、これもまた随分と周りくどいと思いました。攻め救済の為に映画の脚本が書かれて監督となる人を動かし、相手役を陥れるような形で共演させ、危うく水死し向こうのマネージャーも巻き込み火事を起こしって、どれだけこの彼は人々の手を煩わせるんでしょう。スピン元とこの作品の共通点としてはぐるぐる🌀廻るというのがあるのではないでしょうか?劇中劇の映画もタイムループものですし。最後のチェロを弾き自身の想いを受けに伝える攻め、とてもロマンチック💕でした。この作品を読んで前作で要斗は一応でもきちんと式見に想われていたんだなぁと初めて理解出来たように思います。
スピンオフ
2022年1月9日
「兄弟の定理」のスピンオフですが 貞野弦宇が式見槐をどうしてヤリたかったのかがわからなくて 本当にコロしたかったのか そういう意味では無いのか中々理解できませんでした。難しいお話でした。
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前作知らなくても読めます
2021年12月25日
スピンオフということを知らずに購入しました。前作の主人公らしきキャラがやたら担がれてるな、ということを除けば前作知らなくても読めます。見た目は熊みたいだけど繊細な攻めと、繊細な見た目だけど中身は鬼みたいな受けで、組合せとして良かったです。ただ、主要なキャラにメンヘラが多くて彼らの思考回路に共感しにくかったです。こじれた暗いドロドロを読みたい人には向いてるかもしれません。
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お洒落なイメージビデオ
2022年2月5日
チェリストが俳優の首を絞める、を筆頭に、かっこいいシーンがずっと繰り広げられる。そのシーンが作り出されるきっかけになったエピソードは、あらすじ程度に留められ、とにかく美しくかっこいい場面の表現に重きをおいている。
この内容なら3ページで良かった。飽きて最後まで読むのが辛かった。
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ジャンル: ライトノベル BL小説
出版社: 新書館