設定や展開はフィクションでしかないのに、最後までぐいぐいと引っ張られ読めました。登場人物達の気持ちと行動が破綻しておらず、そのせいか笑うところは笑えるし、「そんなバカな」な物語でも、彼らの恋心や戸惑い、焦燥がすんなり受け入れられます。
元々ネットにあげられた作品をコミックス化された筈なので、視点が移った番外編のような差し込み話もありました。でも、作者さんの技量、構成力でラストへきちんと集約します。
絵柄も好きです。
ペンタッチは細いですが、体つきが細すぎず男性のラインを取られています。受の坂口の顔は可愛い系ですが、後ろ姿や身体はしっかりと男。素晴らしい。
話の流れ上、濡れ場は多めでした。修正は白抜きに見えそうな薄いトーン重ねや、枠取りの透けたトーン。