無料お試し5巻まで拝読しました。私の拙い語彙力では表現できかねる程、色々な意味で凄い作品です。
タイトルの「轍」の言葉自体に負の意味はないですが、世代的にサ○ンの「希○の轍」をつい思い浮かべてしまい、イントロの「HEY!」なんて合いの手するノリで呑気に読み始めたら、ページを捲るごとに不穏な空気が押し寄せて動悸が止まらなくなり、6巻以降に読み進めることが出来ませんでした。
確かに「血」はただの体液でしかないけれど、人間という社会的な生き物としては絆や無償の愛・精神的な支えの要因になる一方で、環境によって逃れられない呪縛にもなりえるのだな…と痛感させられます。
私が人間的に未熟で最終巻まで読み進めることが困難でしたが、精神的に落ち着いてる時に最後まで読みたい作品です。結末はまだ知り得ませんが、どうか静一君が心穏やかに物語が締め括られていることを願ってやみません。