恋人が弟と浮気をした当てつけに行ったクラブで出会った純朴そうな青年に、丁寧なえちをされ翻弄された男が、本当の愛を求めるお話。
洋一に手荒く抱かれ、そこへ弟が割り込んでくるという真白にはキツイ展開からスタートしたこのお話、大地に出会うことで真白が変化し始めます。愛されなれていない真白は、今までにないくらい大切に、優しく接してくれる大地の存在に価値観を揺さぶられ、求めていた本物の愛に目覚めていきますが、本当は誰よりも優しく、淋しがりやであるというのがとても切ないです。それを理解し、包みこんでくれる誠実な大地が真白を好きになってくれて本当に良かったです。
何よりも理解不能だったのは弟の存在。真白の一番でいたいという愛情が、真白の恋人を奪い、真白の自尊心を傷つける行為に繋がるようですが、その気持ちは愛なのか憎しみなのか良く分かりませんでした。好きという気持ちの伝え方が嫌がらせだなんて、歪みすぎです。その弟の歪みすら自分のせいだという真白は優しすぎると思いました。
大地は草食系の顔で紳士的な対応をするのに、えちでは意外と雄味があってギャップがキュンとしました。いつまでも優しく真白を包みこんで欲しいなと思います。