4巻wedding まで読みました。先生の作品は他に『明治従属タングステン』と『1/365の恋人』を読みましたが、どちらもしっとり切ない感じでした。作風と柔らかく綺麗な絵の感じがマッチしていて好きです。『ネコ×ネコ』は、この二作品ほど重くなく軽い感じで読みやすいです。そして2人ともイケメン設定でありながら、どことなくフワフワしていて脳内花畑感があるところが可愛いです。ストーリーの芯として2人の強い絆があるので、山あり谷ありあっても基本穏やかな気持ちで読んでいられます。そもそもがBLってファンタジー色が強い面がありますけど、現実的か…という点ではBLの中でもファンタジー寄りかなと思います。いくら世の中が寛容になったと言っても、ここまで(両家の家族や友人・知人と)目立った対立もなく受け入れられるというのは難しい気がするので、リアリティを求めたりリバが苦手な人は注意が必要かと思います。なんて、ある意味マイナスとも取れるコメントをしつつも私は好きです。全体に流れる優しく穏やかな空気感や温かく見守ってくれる周りの人、仕事でもプライベートでも互いを想い合う姿などマイノリティが生きやすい明るい未来を見ている気がして、大好きな作品です。