とても引き込まれる設定で面白かったです。
愛を知らずに育った鬼道が吉野の愛情に触れて、生きる意味や希望を得ていくという、ファンタジーBLの中でも好きなタイプのストーリーでした。
2巻で、イキガミの秘密が明かされた時、イキガミとドナーでなくても一緒にいたいという気持ちがはっきりしたところがよかったです。吉野が、鬼道がずっと求めていたものを与えてくれる存在になってくれて嬉しかったのですが、いつの間に吉野から鬼道への愛情がそこまで大きなものになったのでしょう。欲を言えばその辺りもじっくり読めたら嬉しかったかな。鬼道が良い方向に成長しているのに、一見常識的だった吉野がちょっとエゴイストと化していくところが個人的には萌えました。ラストも綺麗でよかったです。