ネタバレ・感想あり独裁者グラナダ【新装版】のレビュー

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生きる意味を考える
2022年1月28日
フォローしてる方々のレビューでSALE中にポチ!
表題作+短編1作品。
短編の方は、BLです。なんかリアリティあるストーリーで、ポロポロきちゃいました。はぁ今生きている幸せに改めて感謝しなければいけないな…っと。
とても好きでした。

表題作は、独裁者と言うと響きが…悪いような…^_^;
私はこう言う人に憧れますし、好きです。
私の周りにも独裁者?のような人が何人かいて、自分にはない才能、考え方、何かを生み出す人はかなりどこかがぶっ飛んでる。
見てる世界や考えてる次元、もう全てが違いすぎて…
だからと言って何をしてもいい訳じゃないのですが、
その辺の判断は難しいけど…。
やっぱり皆んな名誉の為に一生懸命生きている。自分はどうだろうか?その人達と同じだろうか。
名誉とは程遠いところにいるけど、何か欲出てきます。
どちらの作品もこれからの生き方を考えさせられる
作品でした。
読むのがキツいと思いつつ読んでしまう
2022年1月23日
ディスレクシアで手品が天才的に上手い男の子のお話「ファンタジウム」と、あらすじによると”元祖オメガバース“「animal x」(男性が妊娠する設定なので確かに言われてみれば、元祖かも。。?)は、かなり昔に全巻紙書籍で持ってた作者さん。最近フォローしてる方々のBLレビューで懐かしい作者名が上がってきて、たぶんこの短編作品も紙で読んでたはずだと思いつつ、半額セールの機会に買って読み返してみました。
ファンタジウムもそうなのですが、設定や生い立ちが辛い主人公にこれでもかーと更に不幸や困難が襲ってきて、毎回けっこう読むのがキツいんですよね。。でも行く末が気になるから最後まで読んじゃう。昔から描いていらっしゃる作家さんなので人生経験も豊富で、上っ面だけでないざらっとした生の人間の感覚がそのまま鋭く描かれているから、合わない人もいるだろうなぁとも思います。
世に訴えたい事があって作品を描かれる方だと拝察するので、作者さんのメッセージに呼応する方にはハマるはず。世にもっと知られてほしい漫画家さんですね。
生きた証を残すため
2022年1月22日
本当に時たま、魂が擦られる作品に出会います。漫画に限らず小説や音楽、映画や絵画などあらゆる創作物の中でです。
共感よりもっと深いところで直に揺さぶられる感覚です。
本作はまさにそうでした。
レビューで紹介して下さったフォロー様に感謝します!

二つのお話を含む今作は、短いながらも四苦のうちの『生病死』をドラマチックに伝えてくれました。
残された時間を計れる苦しいはずの人が、したたかに生き生きと存在しています。
己の存在を現世にこすり付け残してから逝こうと、何の迷いもなく決めています。
それは生きているだけで苦しいともがく者を、鼓舞してくれているように感じました。
BLとしてカテゴライズされていますが、BL読み以外の方々にも読んで欲しい作品です。
私にとっての読み時は、“今”でした。感謝
ネタバレ
2022年1月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ ★中編『独裁者グラナダ』映像作家・鳴瀬と雑誌編集者・中田の物語。短編『Birthday』入院先で出会ったDK小山と同い年の少年・クロの物語。どちらも「存在」がテーマ、でしょうかね。(本日1/21までセールですよ)

★『独裁者〜』中田は鳴瀬作品に感銘を受けた帰り道、高架下で男を罵倒し暴行する鳴瀬を目撃する…。『Birthday』家庭の事情が異なる小山とクロ、最初は衝突した2人だったが…。

★『独裁者〜』の終盤の印象は、まさに独裁者の魅惑そのもの、と思いました。自分の存在証明のためなら他を傷つけてもいいのか?という疑問は残りますね。それくらいの男です、鳴瀬は。ここでそれを問う場合、この作品は受け入れ難いものになるかもしれないな、と思います。子規の随筆は、私の胸を打ちます。その子規に癒やしを感じた鳴瀬の生き様にも、衝撃を受けながら憧憬の念を禁じえない自分がいます。(愛さんと出会った頃の鳴瀬にも衝撃…笑って良かったのかな?)『Birthday』静かに涙がこぼれました。今読めて、本当に良かった。

★作者様ご自身のライナーノート含めて188ページ。ここには、私にとっての救いと癒しのようなものがありました。BLジャンルになっていますが、そこは期待されない方が良いかもしれませんね。時々、ジャンル分けできない素晴らしい作品に出会えますね。

★セールが今日までとお知らせいただき、お優しいな、と思いました。感謝です。
君の魂の形が知りたい
2022年1月21日
作者様の「空のアンテナ」に衝撃を受け、ちょうどセール中だったのでこちらの作品も即ポチ。

空のアンテナは叙情的で切なさがすごかったけど、こちらは先生のストーリーテラーぶりが炸裂してました。
序盤からすごく面白くて、どういう結末になるんだろうと思いながら読んでいたけれど。

すっごかった…。
ラストシーン、凄すぎて鳥肌がたった。
胸の奥を引き絞るような、この湧き上がる感情に 私も名前がつけられなかった。

読んでる途中から思わず「今セール中!!今日まで!!買うなら今!!!」てフライング気味に叫んじゃったけど、後悔はしていません。
かなりすっごいです、この作品。
大満足の一冊でした。
私は今
ネタバレ
2022年1月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 生きているんだなぁ。
読みながら、そう実感しきりでした。
肉体も性別も、与えられた魂に覆いかぶさっているだけだろう。
そう感じました。
泥臭く生きながら、一皮一皮剥がれ落ち、生きることへの真理が見えてきたりもするけれど、
己が死ぬまでに、どこまで辿り着くことが出来るだろう。
そんな事も感じました。

フォロー様のお陰で本作と出会えました。
簡潔ながら、強いメッセージを送って下さるレビューに毎度感銘を受けています。
この1冊で杉本先生の凄さが分かりました…
ネタバレ
2022年1月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ まずBLだと思って読まないで下さい。そしてフラットな気持ちで是非読んでほしい。人と人が魂で惹かれあう時に、衝突や食い違いがあっても良いと。そこからしか辿りつけない関係があると。2作品入ってましたが、どちらにも心揺さぶられて今若干酩酊状態です(良い意味で)
キャラクターとの相性が悪かった
ネタバレ
2022年1月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 評価低くして申し訳ないけど、覚え書きとして残させてもらいます。この作家さん、題材は興味深いのが多いんだけど、性格が合わない。
主人公が好きになれなかった。
600万ものお金をほぼ葛藤なく受け取れるのが異常だし、その後も、一応返すとは言っているしラストでも半分は返してるけど、恩を感じている雰囲気がほぼない。もうそれが気になって気になって、ストーリーに入り込めなかった。序盤でも鳴瀬をやっかんでいる描写があるし、持てる者からは取っても構わないっていう気持ちがうっすらあるタイプに見えて、かなり引く。
同僚の女性編集者のことも「ブス」と考えていたり、でもちゃっかりその同僚と結婚したり。その結婚相手の同僚も、子供の頃憧れていた小説家に対して「ブスデブ」と表現していたりする。自分の周囲にはそういう人がいないので、引く。
引く部分も作品に昇華されていれば良いけど、そういう訳でも無い。クレイアニメーションの要素も、もっと鳴瀬の内面を深掘りできそうなのに活きてなくて残念(クレイアニメ好きなので)。
同時収録作品の方が良かったけれど、そっちはそっちでL要素が邪魔だった。
絵は見やすいので星2つ。
びっくりしたわ
ネタバレ
2022年1月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 評価下げて申し訳有りません。どこが面白いのかまるで理解できなかったです。
自分の目的のためなら何やってもいいの?どういうアプローチでも、若くして難病を抱える運命にあるなら、そういうことしていいの?その視点が既に、そうなってしまう人たちを、生きながら殺してませんか。
正岡子規の使い方が間違ってると思いました。好きだからやめて欲しいです。
視点が一点からなんです。その視点から見たら、素晴らしいしすごいんです。でも、別の視点から見ると、まるでそれ以外のこと考えてない、まさに独裁者。傲慢です。
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作家名: 杉本亜未
ジャンル: BLマンガ
出版社: ナンバーナイン