何もかもが心に優しく沁み渡るようでした。まず、映画かドラマになりそうなタイトルが秀逸で、温かみや優しさが伝わってくるようです。そして内容。辛く苦しい気持ちでいっぱいの乾いた心がじわりと潤うような優しいお話でした。「居場所はここにあるよ」「大好きだよ」と気にかける修の真摯で一途な想いが、凝り固まってギスギスしているように見えた桐の心や見た目の雰囲気さえも変えた気がします。
私には修が人懐っこい大型犬(ゴールデンレトリバーあたり)に見えて仕方なく(笑)…迫られてるのは自分じゃないのに、桐が距離を詰められてワタワタしながらも流されてるのを見て、「あー分かる。ワンコっぽい可愛さがあるからか、近づかれても嫌じゃないんだよね」などと自分に置き換えて見ていました。
多分、修じゃなかったらきっと心のアラームが鳴ると思うんですよ。でも悪意が全く感じられないから、疑問に感じる前に受け入れてしまう、そんな雰囲気があるしそんな自然さが良いと思いました。