長い間一緒に過ごすと相手への理解や甘えで日々のコミュニケーションがつい疎かになってしまう…どんなカップルにでもあるすれ違い。それが自分の気持ちがマイナスの方に行ってしまうときだと好きなとこやかわいく思えてたことも腹立たしく思ってしまう…わかるわかるが満載で、日常のコミュニケーションの大切さを自分に落とし込んで顧みてしまうお話でした。桐生にとっては追いかけないのではなく縋れないのだと知ったとき、これまでの桐生のサインやパスも最後と決めたお誘いも精一杯なんだなと、ここは心に沁みて涙もじわり…。相手への怒りは自分への悲しみ、ちゃんと話すことで自分の気持ちが整理される様も丁寧に描かれていて、作者さんのあとがきにあるように描きたかったことがよく伝わるお話でした。よかったです。