『複雑!△△関係』シリーズを読んでからこちらを読んだので、ちょっとしたカルチャーショックを受けました。純粋に出版年が違うから当たり前ですけど、こちらは今風で面白かったです。
前作でも設定に先生独自の工夫と意外性があって読み応えはありましたが、今回は更に磨きがかかっていたように思います。受け・攻めの過去と今の設定のアレコレは、一つ一つはよくあるものだと思うんです。でもそれを幾つか組み合わせてあると途端に珍しく、読者を惹きつける要素になると感じました。
2巻まで来ても、大志が煮え切らない何とも自己肯定感の低い子で…でも不思議と卑屈とは感じさせない人として可愛さのあるキャラで応援したくなりました。
あとは、当て馬が当て馬っぽくないというか、「いかにも」な演出ではなく、心情なり展開なりに自然と組み込まれているような流れが良かったです。
龍・伊沢・先生・同僚、倫太郎と主役以外のキャラが多く、それぞれに重要案件に絡んでくるのにごたつかず、ストーリーを面白くすることはあっても邪魔せず共存していたのも凄いと思うし読みやすかったです。