Dom/Subの設定を、これほどまでに活かした作品、あったかしら?って位感動しました!
現代の性差別問題にも繋がるくらいの、まさに「僕が僕であるために」
迷いながら、道を外れながら、それでも寄り添ってくれる人のおかげで
ありのままの自分であること
ありのままの自分でいて良い事に
気づかされてゆく主人公:御門の姿は
痛々しくもあり辛くもあるのですが、
それこそが人生でありリアルな感情が沢山描写されていて
ああホントこのような作品を生み出せる「表現者」である作家さん・・・凄いな
漫画という表現方法って凄いなって改めて思うのでした。
DomでなくてはならないのにSubという判定だった御門と、Domなのに
過去のトラウマで対人恐怖症気味(つまりは「らしくない」Dom)な蓮との
奇跡のような出会いが、精神的な安定や、まとわりつく環境に抗う勇気や強さを
与えてくれる。まさに「愛の力」ですね。
最後にもメッセージ性のあるセリフで締めくくっているのですが、
現代と重ねて「そんな時代になったらいいね」とまたじわり感動。
ちょっと残念だったのが、2人の「その後」が見れなかった事でしょうかね・・・
蓮くんは将来どうなったのかな・・・2人はどんな暮らしをしたのでしょうか・・・
そこが気になりました
BLなのでエロ度もあるのですが、それよりももっと強いメッセージを受け取ったように思います。