以前高評価ピックアップで表示されたのですが、その時は別段興味を惹かれずスルー。
そして再び表示されたことにより、何だか気になり始めてしまいクリック。1巻無料だったので拝読してみました。
以前スルーしたことを激しく後悔しています…。めちゃくちゃ面白いじゃないですか!早く読めば良かった…!
絵を描くことが唯一の趣味である、ネカフェ暮らしの清掃員・一希。ある日資産家の青年・透と出会い、「絵を買わせて欲しい」と頼まれる。それが一希の人生の転機となります。
一希や透、キャラたちのやりとりが何しろ好き。透の突拍子のない行動に思わず吹き出してしまうシーンもあれば、ゾクリとするようなシーンもある。飽きの来ないストーリーで、どんどん読み進めてしまった。
そしてお話自体が面白いのはもちろん、どうやって絵画の市場価値が生まれていくかが理解でき、目から鱗が落ちました。
私も美術館などで特に抽象画を見た際、何だこれ?私の方がよっぽど上手く描けるよっ!と生意気にも思ったことが幾度かあります。
しかし上手いか下手かではなく、“需要”があれば、それを欲しいと思う者がいれば絵は高く売れる…。なるほどと思いました。
そう言えば絵に限らず、一つしかないものをどうしても手に入れたい人間が二人いるだけで、その価値が釣り上がると聞いたことがあった。深い…。
思いがけず良い作品に出会えました。もっと読み進めていこうと思います。