受賞作品なのでどんなものかと購入。読み終わった感想が「もったいない！」でした。画力とストーリーの骨組みは素晴らしいのに細かいディテールが胸に迫るものが無く残念。特に後半はなんだか大雑把。もっと良いもの描けたんじゃないかなぁ。例えばハーリドが生まれながらの王であると読み手に納得させるエピソード、敵役（兄）もビジュはいいのにキャラが弱い、それとイリヤのハーリドへの恋慕の心の動き、肝心のそこがあっさりしすぎて感情が入っていかない。ラストの2人が愛し合う場面は本当に「画力はいったいどこにいった？」という程に雑。読み手としては待ちに待ったシーンなのだから入魂して描いて欲しかったです。総じて下巻の絵はまるで作者を真似た別人が描いてるくらいにひどい（上巻が好評だったから脇が甘くなったのだったら最悪）背景どうした？真っ白けじゃないですか。とにかくもったいない！続編あるなら低評価のレビューを参考にしてしっかり描いて欲しいです。コミックを読んでいて時々、作者が『読者』や『作品の登場人物』に愛情を持っていないのでは…と感じる事があります。この作品の下巻はまさにそんな感じ。読者はバカではなく、たくさんの作品を読んでるから愛情が無くなれば気づきますよ。お金を払って購入してるんです。やっつけ仕事は勘弁してください。次回、入魂の続編期待します！
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