婚約破棄も貧乏もいじめも物ともしない超前向きヒロインと、それに魅かれていく朴念仁なヒーローの話。
2人が親密になっていく様は面白いのだけれど、ヒーローがひた隠しにする秘密がひっかかる。
ヒーローの前婚約者がうち開けた途端に掌を返して破談にする程の重大な事柄なのに、それを公に出来ないという様な設定で隠し事がある事すら一切ヒロインにほのめかさない。
そんな状態で婚約を申し込み、衣装を買い与え、家族に会わせ、親交も深めどんどん外堀を埋めていく様は隠し事がある事を前提に見ている者としては不誠実で気持ちのいいものではない。
ある種、一族ぐるみの騙し討ちを「彼女ならきっと大丈夫」で済ませているのにうすら寒さを感じる。
このヒロインの性格なら戸惑う事なく受け入れそうな器は感じるけども。
だけど隠し事を明確にしない状態で婚約を成立させるのは、やっぱりモヤモヤする。