ネタバレ・感想ありブルーマンデイ スペクター【合冊版(シーモア限定描き下ろし付)】のレビュー

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パブリックスクール•ファンタジー
ネタバレ
2024年12月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 良家の子息の通うパブリックスクールで寄宿舎生活を送るルカは移民の母を持つために壮絶なイジメを受けています。たった一人•同室で監督生のイアンだけがいつもルカを庇ってくれるのですが、ルカは自分のせいでイアンにとばっちりが行ってはいけないとイアンにも塩な対応をしているのでした。ある日、ルカは学院の下働きのヤニスさんから旧図書館の鍵を渡されます。そこなら誰も来ないので1人でゆっくりできると言われて訪れてみると、昼間なのにナイチンゲールが囀りながらルカを薔薇の咲き乱れる部屋へと誘います。そこには卒業生だと言うオリバーがいました。オリバーは自分もはぐれ者だから二人でこの場所を共有しようと言います。不思議に気の合うオリバーと楽しい時間を過ごしたルカは、それからは消灯時間後に部屋を抜け出して旧図書館のオリバーの下を訪れるようになります。心配した同室のイアンがこっそりと尾行してみると、ルカは廃墟の中で真っ黒な影と話しているのでした。ゴシックかつオカルティックな設定にワクワクします。タイトルのスペクターはおそらく亡霊(spectre/specter)のことと思われます。憂鬱な月曜日に出逢った亡霊が、ルカの閉じられた小さな苦しい世界の扉を叩き壊し、未来を見通す視野と信じられる身近な存在に気づかせてくれます。エモさに全振りでエロ無しのファンタジーです。ヤニスさんがとってもハグリッドでした。
上質な漫画です。
ネタバレ
2024年8月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ おしえて僕の神様 からのこちらです。1日前に知った作家さんで、おしえて〜のストーリー運びが面白く、世界観のある作家さんだな〜と「当たり」を確信。深窓のこいびと も楽しみすぎて買いました!
パブリックスクールの時代もの。ルカがネアカで良い。イアンは思ったより大活躍で、2人の葛藤を面白がるオリバーも良かった。オリバーの人生はテオとの別れからは非常に辛いものだったんだろうと。でも会えて良かったし、抱き合う2人が少しみえたからあとは幸せを祈るのみとします。

読者に考える余白を与える感じ、風の吹いてる感じ、なんか、上質な漫画を描く作家さんをひさびさにみつけた感じがして
すごく嬉しいです。他も読むぞー!
先の読めない映画みたいで面白かったです!
ネタバレ
2024年8月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 第1話を拝読した時に主役のルカがオリバーとイアンのどちらと結ばれるのか、オリバーとは一体何者なのか?謎がいっぱいで全く先が読めなくて最後まで読む手が止まらなかったです。後に調べてそういう事だったのかと調べて納得。映画を1本観終わったような余韻と感動がありました。ルカ、イアン、オリバー皆とても個性的で魅力的でした。

パブリックスクールというだけで少し緊張感がある上、ルカは出自からいじめられている。ところが全く暗くないのがいい。ルカは相手を全く相手にしない強さがある上むしろ明るい。オリバーと楽しく過ごすシーンが凄く良かった。本当に楽しく幸せそう。それからの展開は凄く切なかった。美しいオリバーが何者か知った時も衝撃でした。オリバーは決して悪くないと思います。イアンの絶対的な優しさと愛情も素敵だった。
表情がとても豊かで特にルカが赤くなったりする時のほっぺが凄く可愛いです。
書き下ろしがとにかく最高です。ほっこり癒されました!その後それぞれどうなったのか本当に気になります。今どうしているのでしょうか?皆幸せになって欲しい。
凄く良かった…瀧本先生ありがとうございます。
パブリックスクール
2025年1月1日
寄宿舎を舞台にしたお話。読み進めていくうちにミステリーのようなストーリー展開。読み手に考える余地を与える映画のような一冊です。
小さな箱庭で暮らす学生達
ネタバレ
2024年9月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 面白かった。パブリックスクールもの。移民の血を理由に虐められている受けと、家柄も良く優秀な監督生の攻め。攻めは受けに片思いしているので何かと彼を助けたり構ったりしている。受けは攻めに迷惑かけたくないので構わないで欲しいと思っている。そんな時、取り壊し予定の旧図書館で卒業生だと名乗る幽霊と出会う。幽霊の未練と二人の抱える悩みや立場が過去と現代でリンクして、幽霊の未練を晴らす手伝いをしながら二人が成長していくお話でした。彼らはまだ子供で狭い学園と家だけが世界だけど、外の世界はもっと広くて自由だと知ってくれて良かった。最後の草原のシーンが好きだった。
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作家名: 瀧本羊子
出版社: リイド社
雑誌: mimosa