表題作「三度目の正直」と続く描き下ろし「四度目の帰り道」。高校2年から10年来の友人で同僚。極度の方向音痴の壮人とその世話を焼くオカンの様な「ナビ」こと佐野のお話。恋愛においても方向音痴な壮人は27歳にして既にバツ2。見守るナビは又世話を焼こうとするが…
特に描き下ろしが良い。拗らせに拗らせまくった壮人の、友人から恋人への変化に対する戸惑いのツンとデレや、一筋縄ではいかない壮人へのナビの真っ直ぐさにキュンとします。
初BLコミックという事ですが、絵も既に上手く、キャラ立ちし、派手さは確かに無いですが何度も読み返せるストーリーは流石です。
他、後輩×先輩・大学陸上部の身長差CP、古代日本・従者×領主次男坊、劇作家と古本屋二代目の3編。
エチ有りも無しも世代も時代も超えたバラエティに富んだお話。短く切り取られたからこその余韻が残る良い作品集です。総166p。