マッチ売りから数えて10年。そこからさらに10年後の今、読んでとても面白いというか味わい深い、モブとかいっぱい出てくるしわりと酷めな可哀想な目にあった人もいて痛々しいところもあるのですが、時代背景のせいでしょうか一生懸命生きる人達それぞれに理由があり、やるせなさや苦しさを描きながらも気持ちが解けたり繋がったりする様が素敵な物語でした。花城さんが室生クソ先輩に書かせる場面が最高に良かったです。猫のような花城さんはもちろんブンブン尻尾振って仕えるワンコ廣瀬も、ど執着拗らせSっ気尽くし体質澤さんも薄幸未亡人系有原も父のようでいて客でもあり最後は贔屓の芸妓と結婚する高岡先生も、出てくるキャラがみんな魅力的でした。先代の社長の姿を拝みたかったですねぇ。百貫デブとは…花城さんどこに惚れたんだろう…生きてて良かったね。