六青みつみ先生の作品は、如何ともし難い魅力がありますね。「泣ける」と分かっていてもつい読んでしまいます。私は、特に涙によるカタルシスを求めている訳ではないし、むしろ明るく楽しい作品やミステリーものの方が好きなんです。それなのに、ついつい手が伸びてしまうんですよね。今回は先生の作品の中から「面白そう」とチェックしていたもので、同名のタイトルが幾つもあったのを不思議に思い、小説とコミカライズがある事に気付きました。未読作品で両方ある場合はコミカライズを選ぶようにしているので、こちらを選びました。先生の作品では初のコミカライズでしたので、ちょっと甘くみていたかもしれません。小説の威力そのままに泣けて仕方がなかったです。他作品でもそうでしたけど、ティッシュ片手に読み終えました。細かな表情などを絵にする事で、切なさや苦しさがダイレクトに伝わって来て、何度も感情の波にドーンと襲われるようでした。2巻後半のラスト付近で人によっては地雷にあたるシーンがあるので、気になる人はレビューを確認した方がいいと思います。