個人的に、戦争を題材にした作品は内容の重さゆえに見るのに勇気がいります。
COCOONはサンの空想世界のように、絵柄が柔らかく優しいタッチのため、良い意味で読みやすかったです。
ただ、改めて読むと内容は重く今の自分よりも若い少女たちがたった80年前の日本で経験した現実かと思うと、読んでいて苦しかったです。
蚕が繭に包まれていくように、空想世界と現実世界の境界線がだんだん曖昧になっていく…そうやって、現実逃避して自らを繭で守らないといけないほどに、過酷で異常な環境だったのかと。それでも、目を逸らさず読み切ることが出来ました。
戦争を知らない世代が今できることは、日本が戦争をしたという歴史から目を背けずに知ろうとすることだと思います。
戦争を題材にした作品を見るのに抵抗がある方は特に、ぜひ一度読んでいただきたい作品です。