近未来SF刑事モノなんですが、1番の見どころは、主人公青木と上司の薪のブロマンス的な友情だと思います。
近未来の警察では、人間の脳から映像を抽出することが捜査に用いられていて、事件の解決に多大なる貢献を与えている。…という話なんですが、だいたい1巻につき1事件を解決していて、どれもこれも犯罪者には犯罪者の事情があり、かといって起こした犯罪の重大さを鑑みると(脳を見る部署の第九で扱うのは、凶悪かつ猟奇的犯罪のみ)同情できないため後味はすごく悪い。
でも、やっぱり少女漫画ですから青木×薪、青木×雪子、あと薪×鈴木とか薪×岡部とか萌えどころ満載で面白かったです。事件の解決方法がわりと雑とか、近未来の割に車も携帯も古くさいとか、多少のアラを補って余りある人間模様の面白さ。あと俯瞰の使い方やカメラワークの巧さでまるで映画を見るような立体的な絵。美麗かつ魅力的な人物。十分傑作と言えると思います。