いる作品の一つです。いつの間にかすっかり長寿連載になりましたね。刊行ペースがちょうど、シロさんケンジらと共に私も歳を重ねているように感じさせてくれます(よしなが先生が近い世代ぽいのも一因かも)。1巻の彼らはまだギリギリ若かったな、と今は思う(笑)
今回の24巻、筧家の歴史が初めて語られました。なるほどそうだったのか、と腑に落ちるものでした。
よしなが先生の作品には、人の弱さやズルさ、優しさが、殊更強調するんでなく、悪いとか良いとかの評価でもなく、その辺に普通にあるように描いてあり、誰にも仕方ないだとか、これは有難いな、って見せてくれて、そういうほっとするようなところが好きです。
持ち前の性分やら癖やらは、ある程度は努力の余地があるかもしれないけど何もかも全てをどうにかは出来ないし、守りたいものにも優先順位をつけざるを得ないこともある。自分の力が及ばなければ、勝手を詫びつつもダメ元でもお願いするのが好手かもしれない。お父さんは、自分の大切な人を守るようやってきたし、格好つけを優先せず頼らなければならないときを見極めた⋯のだと思いました。周りが濃いせいで薄味に見えていたお父さん、とても愛情深い人でした。