神様なんか信じない僕らのエデン
」のレビュー

神様なんか信じない僕らのエデン

一ノ瀬ゆま

なるほど、これは…(2巻読了追記)

ネタバレ
2023年4月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ *すごい、まずその一声がくる作品ですな。
その3文字だけでは到底収まるわけはないのに、そう漏らさずにはいられない。
ラストは鳥肌が立ちました。圧巻です!
全く普通の男子高校生だった2人に突然訪れた激烈すぎる奇異な状況…もがきながらも整合性のありそうな理屈や理論を自然界(犬、狼)の中から導き出す喬くん…己を自虐的にアルファと位置付けるあたりも含めて、なんてなんて賢い子なんだろう、さすがαだ!と(数々のオメガバースを読み込んでる我々読者は)思ってしまうのも一ノ瀬ゆま先生の思惑通り。
喬くんの最初はどちらかといえばもっさりと鈍臭そうなガリ勉くんぽい風貌が、西央くんとの関わりの中で自分の中の“アルファ性”に気付きはじめてからどんどん凛々しく頼もしくカッコよくなっていく様子とか、西央くんのあのただならぬ色気や匂い立つようなフェロモンをあそこまで視覚的に描き出せるのも、もうすごいとしか言いようがない。
大体において「オメガバースは基本苦手」といつも前置きを置きたくなる私が、この作品には全くそうしたいと思わなかった。いやーホント…すごかったです。
それくらいのパワーある作品でした。
上下巻まで読了。続きの2が始まったようなので、また読むのが楽しみです。

・・・ここから追記・・・
2巻読了しました。いやぁ〜〜すごいすごい、喬くんと西央くんからますます目が離せない!
喬パパは息子を信じて西央くんを避難させないといけない状況だけ察知し協力してる体だけど(実際に感染症の疑いを診て取ったのなら医者としてあの措置はあり得ない笑)、息子とのあの短い電話のやりとりだけで話を合わせられるなど緊急時の適応力がズバ抜けてる…やっぱその辺は「αの父」って感じですかね。
さてこれでとりあえず喬家側から攻略、じゃない、説得・納得させて理解と協力を得る方向性は見えました。きっと簡単ではないけど、もう2回目のヒートに突入しちゃってるからきっと色んな「力」発揮しちゃうんだろうなぁ(すでに無意識に他を従わせてるしね笑)
続きがめちゃくちゃ楽しみです!
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