スリープレス・ビューティー
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スリープレス・ビューティー

早寝電灯

無音の癒し空間作品

ネタバレ
2023年8月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ はぁ~…沁みた…。癒されました。

快眠×不眠症。
オズの魔法使いになぞらえたキャラクターで小都をオズと読ませたり音のない漫画という世界の中で読者が認識しやすい導入ですんなり小都がオズになる。
早寝先生作品は私は絵で見る小説だと思っているフシがあるのですが、今作も早寝先生ワールド全開な何とも行間を読ませるお話でした。

私も睡眠障害があり薬がないと眠れないので冒頭の「うらやましい~~~」に「分かるぅ~~~~」ってなってしまった笑
寝ようと思った時に眠れるのは本当に幸せなことです。
ひょんな事から快眠同僚の添い寝が始まり恋に発展する2人のお話。
睡眠時って1番無防備ですよね。
だからこそ1度一緒に寝てしまえば心の距離が縮まるのが早いし、縮まってしまえば最初は出来てた添い寝が出来なくなる。好きになってしまってるから。
エモい……エモいよォ……;;

今作は眠りがテーマになっているので眠りとセットになる夢も重要なアクセントになっています。
夢と現実が行ったり来たりして表現はポップなんだけどどこか哀愁もあり、さすがの早寝先生技法。
雨宮と夢を共有出来ないことに寂しさを感じて涙がこぼれてしまうオズさん。
エヘって照れ笑いするオズさん。ジト目になっちゃうオズさん。オズさんどうしてそんなに可愛いかよ…。

雨宮は脳のないカカシでもあり心の無いブリキの木こりでもあり勇気のないライオンでもある。
だけど色んなものを小都にくれたから、ラストは魔法の使えないオズが望みを叶えてあげたいと雨宮が一線引いてる部分に踏み込むのがめちゃくちゃ良い。
全体的に独特の雰囲気はありますが、こんな長文レビュー書いちゃうくらい大変エモい作品でした。なんだか今夜はよく眠れそう。暖かい気持ちになれるお話です。

表題作のみ209P、えちは最終話に少し電子かきおろしは攻めフェ😊
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