双子と先生
」のレビュー

双子と先生

かきのたね

深い作品なのにそう見せない上手さよ!

ネタバレ
2023年10月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ コレは…!!!
この1巻だけで!!!

今後、ここまでに至ったドラマチックな経緯と、この後にやってくるかも知れない不幸と、それをどうやってハピエンに持って行ってくれるのか?との問いと、多分想像つかない色んなことを読ませていただけるに違いない!!という期待で頭イッパイになって、嬉しくて嬉しくて仕方ありません!!
と言ってもこの1巻だけでも満足のいく作品なんです。

いやぁ〜、凝っていますね〜。
1話1話が濃ゆくて、(描かれている絵やセリフは詰め込まれていないのに!)しかも話数が進むほどに描かれていないところの情報量が倍・倍・倍…と増えているように感じます。
例えば単純に、冒頭では双子が先生をからかって引き摺り込んだ?と思わせといて、徐々にあれ?様子がおかしいぞ?と感じ出し、ようよう4話にて実は圧倒的なヘンタイ魔性の先生が何枚も上手だった!と判ったり。
コレだけでもすんごく面白いです!

また簡単なセリフひとつに、モノローグに、視線に、それぞれ過去と未来への分岐点を感じます。
セリフが文字通りの意味ではなく裏腹かも?と思わせられて腹の底を暴きたい!ってなります。
双子は先生、宇佐美を好き好き言っていますが、実はお互いを一番愛しているので、逆に宇佐美が憐れに見えたり。(宇佐美と瑠璃両方が傷ついた時、風邪で弱っている宇佐美を置き去りにして瑠璃を追いかける翠よ…)
宇佐美の変態具合はもしかして病気?前頭葉破損した?って心配になるくらいの我慢の無さ。過去に何かあったのか?と想像の波がどんどん押し寄せてきます。
双子の瑠璃と翠は、同一性を強く感じながら他人からは個別に見て欲しい強い欲求もあります。その複雑な感情を持って2人でえっちしているので、背徳感ではなく切羽詰まったモノを感じます。お互いを使った自イ行為というよりも、ギリギリの自己確立の手段とも見えました。なのに攻めx攻めのえろさもある不思議です。
また電子限定描き下ろしがドラマなんですよ!涙目宇佐美の頬のキズうぅぅ……

今作が初BL挑戦とはおみそれいたしました。
続編が決定したとのこと、おめでとうございます。
SNSにてチラ見せされていたあの方がいよいよ登場なのでしょうか?絶対読みたいです!!
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