こまどりは、夜の帳[コミックス版]
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こまどりは、夜の帳[コミックス版]

露久ふみ

断然好き。23年度私的BLタイトル賞受賞

ネタバレ
2024年1月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「后宮のオメガ」と2ヶ月上下巻連続刊行、連載も同時進行で、作者さん(たち)お疲れさまでした。レビュー数では〜オメガの方が勝ってて、もちろんオメガも良かったけど、私はこの作品の方が断然好き。絵も安定してていつも攻めはカッコよく、全体的な完成度はこまどりのほうが高いと思う。

タイトルのセンスもほんとうに素晴らしいんですよ!!!これすっごく強調したい。こまどりって、「誰が駒鳥殺したの」っていう、有名なマザーグースで皆でよってたかって殺して葬列をするという死のイメージに結びつけられてるんですよね。「こまどり」に帳(とばり)っていう韻も踏んで、夜の闇に死体を隠すっていう、ストーリーに完全に沿っていて、いやほんと、誰が考えたんでしょう。マジで23年のBLタイトル賞ですよ。

論理を超えた呪いや土着信仰を扱った、現実に潜むかもしれない異端ファンタジー設定なので、完全な犯罪ミステリものではないです。呪いに理屈を求めてはいけない。。
作者さんの攻めって、けっこうわかりにくいんですけど、たまに見せるその瞳の奥の情熱がたまらなく好きですよ。突き放してるようですっごい気にしてて好きでたまらなくて、だけど必要があって離れてしまうとこ、かーらーの、最後のデレ。

ラスト、賛否両論なのはわかる。私は好きな終わり方でしたが、正直、オメガの続編が出るのだったら、ぜひこまどりの続編も弟CPで描いてほしいな。あの子の本気を見てみたい。。たぶん寝不足解消させて(目のクマとって)磨けばカッコいいはず。兄が超アレだし。あ、二卵性だよね。血液型が違った。
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