このレビューはネタバレを含みます▼
BL小説。木原先生の痛くない単巻もの。これは設定にかなりクセがあって私的に苦手だったので星4つけてしまった。。
アマゾンで小さな頃に誘拐されたまま育てられ、その後父親に発見され日本に連れてこられたけど、日本語話せず、日本で日常生活を送る上でいわゆる常識を知らないっていう従兄弟を引き取ることになった小悪党目線のお話。日本語ほとんど話せないのでコミュニケーションがとれず、小悪党くんは小賢しくでもちょっと抜けてるやつで、口も考えてることも悪いし。それがだんだん従兄弟くんに対して思いやりのあるひとになってくんだけどね。
ヤクザとかファンタジーとか完全に別世界だったらいいんだけど、相続やら異文化やらっていうけっこう日常に近い話なものだから、そこで日本社会から“野卑”とみられてしまうものに対する偏見を描写されると、自分の中にもある偏見がチリチリ炙り出されてしまってキツいかな〜。まあ実際に一緒に住んでみれば手づかみで食べられればたまったもんではないだろうし、自分も多数派からみてみれば異文化、異言語のところに住んでるので、多少なりとも自分がそういう視点でみられてしまうのではという恐れもあるからなんだけどね。