紅椿
」のレビュー

紅椿

三田六十

心に染みるストーリーと繊細な絵が最高調和

ネタバレ
2024年8月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 何回読んでも鼻の奥が…ツーーーーン……となって泣いてしまう………。
「コッコとのこと」が良過ぎて好き過ぎたので、三田六十先生の他の作品も購入したいと思い探していました。表紙からもう「憂いと愛と美」が溢れ出て止まらないこちら、以前に読み放題で読んだ事があり(期間限定だったと思われます)すっごく印象に残っていた作品でした。このセールの機会に入手。

三田六十先生の作品は、感動の粒子が小さいのだろうか。めちゃくちゃ心の奥底まで染み込んでくる感じがする。激しく揺さぶるわけでも切り込んでくるわけでもないけれど、めちゃめちゃ染み込んでくるんです。で、涙が止まらなくなる。温かい読後感は保温効果も高いのか、読了後しばらく温かな気持ちが続く。
……………伝わるでしょうか??伝わって欲しい。
切なく苦しく愛おしく、涙と鼻水が止まらず「頼むから幸せになってくれ」と祈りながら読む中盤までの辛さが嘘のように浄化され、すごく幸せな気持ちになれるラストでした。
「設定と展開が少々強引では??」と思われる方もいるようですが、私としてはファンタジーとして素直に受け入れられる(むしろ心から"良かった"と思える)ラストでした。
心に染み入るストーリーと美しく繊細な絵が絶妙に調和していて、最高の作品だと思います。
「コッコとのこと」がツボだった方、泣けるファンタジーをお探しの方、温かい読後感に浸りたい方に是非読んで頂きたいです。
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