桜井くんは陽キャになりたい
」のレビュー

桜井くんは陽キャになりたい

水曜日

オタク科陽キャモドキ族に刺さるラブコメ

ネタバレ
2024年10月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ ふっふっふ、自分みたいなオタク気質なんだけど、社会生活を送る上で、表向き陽キャ=コミュ力あるように外では振舞っていて、でも本質的には陰キャな性格の人間には、良い意味で刺さる作品でした!
まず、学生時代、陰キャで自己肯定感低めに育ってしまった桜井くん。陶器とゲームが大好きなオタクだけれど、せっかく好きな食器会社で社会人デビューするに当たって陽キャになろうともがくんだけど、初っぱなで遭遇した鬼上司、鳥羽に態度をとがめられてしまい、という最悪の出会いからのスタート。
この桜井くん、陰キャの自覚があるから、ちょっとしたことで自信を失ったり、ネガティブモードに入ったりしちゃうんだけど、根が真面目なイイ子で、何事も一生懸命。そこまで自分を卑下していないので、読んでて不快にならない。ただ、一生懸命な余りに、ちょいちょいネガティブモードに入っては、その思考がとんでもない方向に向かっていくのに、毎度笑わせられてしまうんです。
鬼上司と思わせた鳥羽も、見た目はちょっと怖いけど、実はイケメン。誤解されやすいけど、根は真面目で、桜井くんの泣き顔に萌えちらかしてしまい(泣き顔フェチ?)、好き好きオーラを発しているのに、陰キャの自分とは違う存在と受け止めている桜井くんが、その態度をことごとく誤変換して受け止めるのがマジでおかしいんです!!

そんなラブコメ展開で、外で読んだらアカン勢いで笑えるんですが、異性か同性かより、陰キャの自分と同族かどうかが大事な桜井くんが、鳥羽の自分に対する思いに気付いてから、真面目に向き合おうとする姿と、鳥羽が、陰キャであることに引け目を感じている桜井くんに対して、彼が自分でも気づいていない美点を沢山挙げて、桜井くんの自己肯定感を引き上げる姿がね、尊いんですよ。「そうだよ、自分では陰キャって思っていても、違う視点で見たら、人間としての美徳に通じるところも沢山あるじゃない?」って、作者様から言われている気持ちになるっていうか。本質的に陰キャな自覚のある身として、ジーンとしました。
だがしかし、鳥羽よ。あんたも、こわもてかと思ったら、可愛くってギャップ萌えが過ぎるぞ。あと職場で桜井くんを愛でるのも、ほどほどにな!!と、情が湧いてくるくらい、この2人、かわいかったです~☘幻冬舎クーポンで50%offで買った中で、これはおススメ#
いいねしたユーザ20人
レビューをシェアしよう!