【電子限定】翼なき彼ら
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【電子限定】翼なき彼ら

西田ヒガシ

西田ロマンティックファンタジー劇場

ネタバレ
2025年2月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 40代男性ふたり。
幼いころ確かに触れ合った心が、夢か現か幻か…白くてきれいな羽の持ち主に引き寄せられて思い出の場所へ。
なんてファンタジック。
しかもそれぞれが世知辛い世の中に痛めつけられ、愛したいし愛されたいのに上手くなんかいきやしない。そんなもんだろ?って枯れ始めた心だけどやっぱりどこかで後ろ髪をひかれちゃうのはあの頃のお前なんだよ…っていう感じがもう最高にロマンティック。
疲れ気味でもう男くささが漂っちゃうくらいのふたりだから余計にぐっとくるというかエモさが増量。
40男はどうしたってちょっとカッコ悪いのが良い。

白い羽の意味は何なのだろう。
命は引き継がれてゆくという事を具現化しているという事なのだろうか。
幼いころに救おうとした羽(命)。
救いたくても救えない羽と諦めさせた羽。
愛する人のそばにいるという願いがそこにあるのだろうが、ストーリーの真意が深すぎて全く拾いきれないのです。

これは、ミニシアターでシネマ鑑賞したいわぁと思うほど、40男のコミカルで哀愁漂う秀逸な愛の作品(実際シネマ化とかは否定派w)
さすがなんだなぁ西田先生。
噛んで噛んで噛み進めるとまた違う味が出てくる西田作品。
本作も帽子を脱いで突っ伏しましたわ。
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