はじめての春のうた【単行本版】
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はじめての春のうた【単行本版】

イシノアヤ

好き好き大好き空気清浄機BL

ネタバレ
2025年3月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 好き好き大好きなアヤ先生の久しぶりの新刊! 即、神本棚行きで、彼らの生態をほっこり眺めたい時にこれから何度も読むと思う。

いつも元気で明るくてちょっと抜けててお勉強は少し苦手だけど誰にでも好かれる箕野くん、毎日写真のお父さんに挨拶してひとりで育ててくれたお母さんの誕生日も料理を作ってあげて、と、思いやりのある良い子でほんと愛おしくて可愛くて読んだひと誰でも好きになる。そんな箕野くんとお友達なのが1年の時に同級生だった戸上くん。2年になって別々のクラスになってしまったけど、なんだかんだで面倒見がよくて包容力あって、箕野くんのこと見守ってくれてる。出てくるひとたちも全員良い子でほんとうに気持ち良い。

愛おしい、高校2年生の1年間、移り変わる季節の中で過ごす青春の日々。運動会や定期試験勉強や文化祭や修学旅行。同級生たちも交えてなんでもないのにキラキラ輝いてる毎日が上下巻でゆったりと丁寧に描かれてます。

言葉にできない、自分の気持ちにも気づかない、でも気のせいかもしれないけど、きみが側にいないとなんだかさみしい、きゅうってなっちゃう、そんなきみに読者も心きゅうって掴まれちゃうよ〜

左利きと右利きだからカバン持つのが違う手なのでふたりの距離が近くなるんですよね?!そういう小さなシーンも丁寧に描かれて大好き。

アヤ先生、純粋培養したわちゃっとしたミニチュアDKくんたちを箱庭で飼ってて、空から眺めながら生態観察してそうだわ。
尊くピュアで混じり気なし、純度100%。ページ開けたとたん全て心地よい春の風が吹きつけてくる空気清浄器BLと名付けたい。

(ちなみにエチはエの字もでてこない。AVはAudio Visualの略なのでここは覚えておくように。)
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