このレビューはネタバレを含みます▼
上中巻とちょっときついなって思う場面がたくさんあったけど、全ては下巻のカタルシスのためでした。
もう最後の勁の笑顔でぶわぁ~っときて、あぁこんな風に笑える子だったのかと涙がとまらなかった。再生していく過程で心の中で子供のままだった勁の分身たちが勁と同じ年代の青年まで成長していて、心の乖離や成長をこんな風に表現できるって先生凄いなって改めて思いました。
勁だけじゃなく宥にとっても救済の話だったと思います。勁を失うかもしれない事態に直面していなければ宥もカムアウトすることなく、ずっと苦しさを抱えて生きていかなければならなかったかもしれません。
「gift」って贈り物、天賦の才能っていう意味があるけど、コアイメージは「与えること」だそうです。
勁の容姿、ボクシングの才能、宥への愛、宥からの愛、信じる心、色んなgiftが勁を再生に導き、宥の心を救ったんだなと諸々勝手に考察してまた泣いています。
私にとっても心にのこるgiftでした。ありがとうございました。