このレビューはネタバレを含みます▼
芸術家は何かが欠けているからこそそれを昇華していくように真価を発揮できると勝手に思っているのですが、赤瀬川にとって自分自身が空白のまんま器だけ開花してしまった感覚だったのかな。見た目の良さがかえって仇になって作品に興味のない人にまで受けてしまったことが自己評価の低さに拍車をかけたような・・・
でも薫は先生のその空白にちゃんと意味があることを察していました。尊敬する父親が中身がないと切り捨てた作品を、そうは思えない薫少年は大人になるまでずっと先生の作品を追い続けてました。健気。
世捨て人のようにつまんなそうに作品を書いている先生にとって、作品だけでなく自分自身も理解しようとする薫は興味の対象であると同時に自分の深淵を覗いてくる恐怖の対象でもあるので、彼をめちゃくちゃにしたい衝動もわかるな~と思ってしまった。
先生からしたら思いもよらない所から刺されてる気分だったかも。
それでもこいつになら深い所に触れられてもいいって思った時点で薫を好きになってしまってたと思います。
大事なのは俺?作品?ってなりながらも真面目で一途な薫にはまっていく先生がかわいかった。そんで薫がエロかった。キャラのせいもあってとんでもなくエロく感じました。ああいう無自覚でちょっと秘めた感じは沼りそう。
先生飄々としているようで激重束縛野郎になる素質あると思うんですよね~さらに薫のあのキャラ・・・駒は揃ってるじゃないですか!番外とかスピンとかいつかどこかで束縛溺愛赤瀬川が爆誕しないかな~と密かに願っています。