このレビューはネタバレを含みます▼
「まもの」が棲む不思議な町の幼馴染・たくまとまいのお話。
鯛野先生の作品は好きなものが多いけど、今作はあまりハマりませんでした。
ファンタジーBLにおいて、自分の気持ちに気付かなかったり気持ちを伝えられなかったりして進展しないモダモダした関係を妖精や妖怪や神様などが介在して後押ししてくれる展開は時々ある。それはいいと思う。ただ、今作では言葉が通じないはずのまものがたくまとたくまの祖母の言葉だけには従いたくまを喜ばせようと行動するのは何故なのか。もしかしたら、まものはたくまの家系の守神的なものなのかと思ったらそうでもないし、町の中でたくまたちだけがまものに優しいってわけでもない。たくまの妄想でもないしたくまとまいにだけしか見えない二人だけの特別なモノなどではなく町の人たち全員が普通に見えてる。まものの行動原理がよくわからなくてなんだかご都合主義的に感じてしまったのがモヤモヤの原因かなって思いました。