嘘つきたちの朝食【コミックス版】
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嘘つきたちの朝食【コミックス版】

コメダヨシヒサ

木村・・・叩っ切る・・・!

ネタバレ
2025年7月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 単話1話を読んで、なんとも切なく儚い佐藤の吸引力に、1冊に纏まるのを首を長くして待っておりました。

佐藤…良い。「つまみ食い」とか言いながら本心では木村をとても好き。なのに、自分先輩だし、相手はノンケだし、好きを隠して飄々と振る舞ってたら木村に結婚されてしまう。辛い。結婚した木村をバッサリ捨てれば良かったのにズルズルと…。

山口…良い。真っ当で善良な人。なのに木村嫁に突然探りを入れられるの辛い。同僚の不倫をばらすこともしたくないし、かといって木村嫁を騙したいわけでもないよね。この場合の正解とは一体なんなのか。

木村嫁…良い。親友の元彼を体当たりで仕留めて結婚。それくらい好きだったわけだ。人見知りなのに山口に非常識な突撃するくらい、夫の不倫に悶々としていた。イケメンの夫が「愛してるよ」と言いながら不誠実なの、辛いよね。

で、木村だ。この男が最悪である。話が進めば進むほど最悪で、頭抱えてもんどり打ったわ。名付けのくだりと「お前が泣くな」のとこと、その後の話の「ご飯…」のとこと、この3ヶ所が特にイラついて脳内で頭から叩っ切りました(笑)でもこんな木村を佐藤も木村嫁も愛しちゃってるからこの話が面白いんだよな〜。なんともままならぬのが恋愛漫画の醍醐味よ。

木村は佐藤に「そういう(不実で軽薄な)僕が好きでしょ?」とぬけぬけと言う。不倫を疑う嫁のことは「僕じゃないんだろうな」とそもそも結婚が選択ミスであったかのようにのたまう。実際は佐藤も木村嫁も木村を一番の相手にと望み、木村にもそうであって欲しいと願っていたのに。
木村のこの無意識?の自己正当化を見ると私なんかはこいつ救いようがないなと思ってしまうのだが、佐藤がそれでも好きと言うならしょうがない。

最終話、カフェでの佐藤の独白「することがある」が具体的に何なのかようわからんのだけど、これからは誠実な、未来ある付き合いをするぞっていう決意表明なのかな?それならば今度はちゃんと本心を伝えて、良い関係を築いて欲しい。浮気は許すなよ!
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