牢獄の王子と騎士の密約
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牢獄の王子と騎士の密約

案丸

1冊でこの(物語の)厚み……!

2025年7月26日
以前に案丸先生のファンタジーBLの「籠の中のアステラ」を読んだことがあり、それが本当に素晴らしかったのでこちらの新刊も迷わず手に取りました!
そしてそして、やはり期待を裏切らない物語の厚み!1冊でここまで展開してまとめられる!?と驚くほど構成力?シナリオ力?が素晴らしすぎます……!!!
厳しい身分制度があり貧富の差が激しい国内の設定や、汚職と自己保身にまみれた貴族の感じ、隣国の王様の感じとかもうね、すごい、めちゃくちゃ設定が上手いです。キャラ立ちがすごいんだみんな、悪役の悪役っぷりもすごい。面白すぎるよ。
物語としては、ガラスの崖に立たされたところから汚職にまみれた国を建て直していくユリウス(攻め)がメイン。ユリウスの“光”は地下にいても隠せなくて、フェルノ(受け)はもとい、そのカリスマにみんなが惹かれていくわけなんですよね。てかそんなユリウスの初恋がフェルノのあのシーンなの綺麗すぎて大拍手、ありがとう。
ユリウスのお母様も最後まで物語に関わってくるの、不必要な設定もキャラもいないのが読んでて本当に気持ちいい……。
かなり光属性強めなユリウスではありますが、でも強い光には影も付き物ですから……という最後の種明かしがまーーーーー!!ほんとに!!!!光のカプかな?と思いきや夕闇カプすぎるやろーーー!!!最高!!!!!
私の語彙力では全然説明できない!!こんなに権力闘争ファンタジーとして面白いのにBLとしてもちゃんとボーイズがラブしてるの最高なんだよね????ファンタジーBLストーリー重視派だけどシリーズものにはちょっとお疲れ気味の皆さんにはぜひぜひ読んでいただきたーーーい!おすすめです!
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