英国伯爵と下宿人の密事
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英国伯爵と下宿人の密事

今市子/四谷シモーヌ

伯爵の横顔の美しさ😮‍💨ネタバレしてマス

ネタバレ
2025年8月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ シモーヌ先生と市子先生✨と単話配信で知った時は嬉しかったです。その単行本。有難いです。

1900年のブルジョワ階級の嫡男一郎と、世が世なら王族なのに…の彼もひとり息子で嫡男のモートン伯爵(アル)この設定が堪らなく💦どう転んでも家を継ぐ間での事なんだろうと。彼ら(主に一郎)が事件に巻き込まれ、それを伯爵と解決していく設定は個人的には夢の様な物語でした。
「黄昏の舞姫」では日本国内の時代の移り変わりを感じ。お茶屋だから一郎と法乗院の階級を超えての交流も、数年後には貴族階級の没落を感じさせるお話は儚かったです。2周目から感じた伯爵の一郎への想い。一郎の助けを常にしている伯爵はずっと彼を見ていたのかなと。スッと一郎のベッドに座る伯爵の美しい表情を思うと、本当に尊いです。2人のこのベッドでの時間は普段の伯爵からは見れない表情が見れて、2人だけの特別な時間を見せてもらえて感謝でした。
「スコットランドの魔女」編は伯爵の故郷でのお話。迎えの馬車が来ていない所や、伯爵の母が常に十字架のネックレスをしている所からその血筋、何故伯爵がエドワード7世に気に入られているのか分かり、元を辿れば身内だからかなと。領地を売ってでもウィスキー工場で朝から晩まで伯爵夫人なのにも関わらずアルの母が働くのは、カトリック教徒らしい共同体意識と勤勉さを感じ。その工場をその土地の基幹産業にまで育てようとしているのかなと思ったら、その意思はアルもまた引き継ぐのだろうなと。だからやっぱり一郎との未来は無いのだなとため息でした。「賢者達の聖夜」伯爵が可愛い。恋する少女の様な彼が、宗教画の様に美しいから困りました。一郎を除いて皆んな伯爵の気持ちを知っていたのかなと。

2巻「学者は幸福な夢をみる」エドワード7世の戴冠式に、伯爵は母を思うと行けないのかなと。新しい執事が素敵で、後のmi6を想像しました。伯爵の嫉妬も、本当に可愛い。第一次世界大戦が近いのかなと感じらながら読了。マダムローズのお話では庶民の衣食住の大変さを感じ、この辺りから一郎、アルの尊い関係性がBLになるのですが、一郎は帰国するんですよね。なのであの崇高な数ページを何度も読み返すのですが。私はあの時一郎はアルを抱いたと思たい(APで)そうじゃないと、アルは結婚出来なかっただろうから。逆に女性を知っていた一郎は、嫡男だったけれど出来なかったのだろうなと。
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