ジュリエットを撃て
」のレビュー

ジュリエットを撃て

桂小町

これは名作!!続く?続きますよね??

ネタバレ
2025年8月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ うわ~なんかめちゃくちゃ泣いた!縁のない世界のお話のはずなのにぐさぐさ刺さってくるのなんでしょう?痛いよぉ~でも素敵なんだよぉ~
朱里の崇めたくなるような美しさ、プロ意識の高さと、全てにまっすぐ向き合う暁の潔さ。
もう2人とも激推せる。ベルキスどこにありますか?

以下盛大にネタバレしてます

朱里がナンバーワンな理由は姫たちの痛みを知ってるから・・・
1巻冒頭、自分の客を貶めるホストに静かにきれた朱里だったけど、あれ内心めっちゃくちゃ腹たってたんだと思う。ホストを語れるほどの経験はありませんが、色恋営業がどうとか女の子を不幸にするとかそれはそうなんだけど、それら全てを呑み込んでしまうマリィの「ホスクラいる女ってのは多かれ少なかれ病んでんだよ」のセリフが刺さる。その奥には程度の差はあれ朱里のようなマリィのような人がたくさんいて、あの場所を必要とする人たちがいて、その痛みを知らない人から一般的正論をぶつけられたところできっと何にも響かない…

あのマンションドア前の本音を言いあうシーンがすごく好きで何度も読み返してしまう・・さらに終盤の暁の朱里への告白、雄としてかっこいい。覚悟を決めた暁は朱里を守るに値する男です。
「恋も愛もお金に変わる世界」だからこそ2人の純粋な恋心がより透明感を増して胸に迫ります。これはもちろんフィクションだしファンタジーなお話かもしれないけど、リアルでも夜の歌舞伎町は少なからず道化の世界。だからこそそこで生まれる真実の恋がたくさんあったらいいなと想像してしまいます。

最終的にスパダリの本領を発揮してきた暁に家を乗っ取られつつある朱里ちゃん!もう可愛くてしかたない。そのポーカーフェイスをはがしてもいい相手に出会えて朱里自身の本当の幸せはきっとこれから。2人の第2部開幕をお待ちしています!
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