僕が歩く君の軌跡
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僕が歩く君の軌跡

キフウタツミ

ミステリーとブロマンスの均衡ゆらぐ9巻!

ネタバレ
2025年8月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ かれこれ4年程追いかけていて新刊が出る度に紐解かれる真実と、槙と蓮の微かなブロマンスの行方を毎回そわそわしながら見守ってきました。が!!9巻にきてちょちょちょ~い!マイペースに育まれてきた2人の名もなき思いに、鋭い切り口でぐいぐいくる巴恵先生!!槙をからかい半分けしかけ煽る煽る!宣戦布告ともとれるライバル発言までしてくれちゃって、あんな所で続くなんて!!完結までレビュー控えてましたが、無理だこりゃ。
元々蓮との距離感を警戒していた槙が唯一平静でいられない相手であり、例の事件と密接に関わりのある三原先生の弟という事もあって、即機動隊になってしまう槙。この一件でバッサリいっちゃうほど思い詰めてたんだよね‥好きだったのになぁ長髪。普段は人当たりよく穏やかな槙が、あそこまで露骨に嫌がるのも珍しい、しかも口が悪い(笑)それだけ蓮に対する思いがね。あるんですよ。
元々車椅子の蓮のヘルパーとしてやってきた槙でしたが、実は子供の頃に出会っていて‥しかも初恋の相手だったとなれば話は別!男の子とすぐ分かるんですが、気持ちは切り換えられないよね。車椅子の自分に引け目を感じて、壁を作り関わるもの全てに敵意剥き出しだった蓮を優しさだけでなく、時に激しくぶつりあい腹を割った事で蓮の頑なだった心が溶けていった様に思います。そのきっかけを作ってくれた槙の存在が、いつしか友達という枠に収まりきらなくなってきた所で、巴恵先生ですよ!知れば知るほど謎を呼ぶ男。あ~でも嫌いじゃない!蓮に思いがあるふりして実は槙狙い!!なの?謎すぎて、やぶさかについて調べちゃったよ(笑)蓮サイドもアケミちゃんとのやりとりで悶々。天然なアケミちゃんも嫌いじゃない。

しまった!後付けになりましたがミステリー部分についても過去の事件と現在を往き来しながら、関係ないかと思われた個々の人物が少しずつ絡んできて、真相の行方も益々気になる所ではあるんですが、とりあえず9巻の急展開に私も雄叫びあげていいですか!?‥はい近所迷惑なんでやめます。。
銀河鉄道の夜に出てくる、さいわいにたどりつける事を願って最後まで追い続けます!
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