亞一の脳内は白昼夢にも似て。





物語は最初の説明とか経緯とか一切無しで始まるので(それが面白い!)読者の想像力は嫌が応にも刺激され、鍵の行方が気になったり、千鳥の鳴き声を想像したり、箱の中身を案じたり…と、思考しながら読み進めました。そしてクライマックスでは亞一という男の生い立ち、本性、心根、千鳥への愛が示され、そのどうにもならない理由と虚しさに絶句。どこかほのぼのと進んでいくお話ですが、ところどころの妖しさ、苦しさの正体はこれだったのか!と全て納得し飲み下しました。
コドモペーパー先生、お初でしたが、独創的なセンスと、あっさりした絵に組み込まれたセンシティブな表現が、刺さる人にはグッサリと刺さる稀有な先生だと思います。私は瀕死。
※ちなみに【亞】という文字には【次】という意味があるそうですよ。

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