このレビューはネタバレを含みます▼
舞台は1990年代のアメリカ。経済が停滞している暗く重苦しい世相が反映されているように思います。
狂信的なカトリック教徒の両親に縛られているアランと過去への罪悪感から居場所を転々として放浪するヘイデンのお話。
息苦しい現実から逃れて二人で自由への逃避行。その道程は楽しいこともあったと思うけど、不安も迷いもあってままならないことが多すぎる。最後は・・もっと二人が幸せになれる方法があったんじゃないかと思ったりこれが二人にとっての最善の結果だったのかと思ったり・・。悲しい、でも美しい。もう誰も追って来られない、誰も手の届かない二人だけの場所に辿り着けたのでしょうか。
読み返すと毎回泣いてしまいます。