異世界の沙汰は社畜次第
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異世界の沙汰は社畜次第

采和輝/八月八/大橋キッカ

近藤さんのやっていく事に怖さも感じました

ネタバレ
2025年10月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 近藤さんの眼鏡が良くて、試しに一巻を…と思ったら、最新刊までポチポチするのが止まりませんでした。各巻良い所で終わって、あー続きー、と思いながらその後の描き下ろしにはほっこり癒されるのも良かったです。

近藤さんの社畜っぷりには共感で、謎の収支の追求や対策の提案も分かるなと。なのですが、彼は経理課を超えてロマーネ王国の政治内部まで入ってしまうのが面白くて。30歳という社会経験から人を見る目も使い方も知っていて、自分の提案を理解できる人や使えそうな人と経理課の上司を超えて行動してしまうんですね(近藤さんの上司の方は大変だろうなと)
特にカルヴァダ宰相とは考え方が似ているからか近藤さんは宰相の理解の元、水を得た魚のように目の前の仕事(誰も強制していない、自分で仕事を作っていく近藤さん)に邁進していくのですが、それがロマーネ王国のアイデンティティの象徴、聖女の存在を無くそうとするんですね。

象徴があるからロマーネ人はロマーネ人でいられるのに、近藤さんの提案は王に君主制から共和制への提案をしている様で。見方によっては召喚された国で革命をしている様な、聖女の役割とは正反対だなと。そして彼の後ろには宰相がいて…教会にまで彼を使って監査を入れる宰相に、好き勝手近藤さんを使っている…とふふふで。近藤さんは物語後半でその事に気付くのですが、んー宰相殿と(近藤さんを欲しがるその心は…秘書も彼と似て軽そうだなと、宰相の事をもっと知りたいけれどジャンルが…)好きなキャラです。

と同時にアレシュの恋心が可愛くて。初めてアレシュが近藤さんに魔力を注いだシーンを何度も読み返したのは、彼は男性以外の経験はあったのか?で。ネタバレしてしまいますが、2巻アレシュ「男相手はさすがに経験が…」(誰だー)(女性は誰だー)とずっとこの言葉がリフレインで。アレシュは恋心も何もかもが初めてであってくれ!と。年下の可愛さとは…近藤さんと。強制的なデート。同棲開始、温かい恋文が良かったです。続きを楽しみに。

小説の方がセール中なのでこの機会にと✨✨
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