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今月(4月1日~4月30日)

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シーモア島
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  • パンドラの少女

    M・R・ケアリー/茂木健

    第3の選択
    2020年5月27日
    「対処不能の伝染病により、崩壊しかけた世界で、人類にはどういう選択肢があるか?」それをシミュレートした小説として読むことができます。閉ざされた空間で、細々と文明を維持するか、または都市文明を放棄して、半ば野生化するか。第3の選択肢を示してみせたのが、この本の斬新なところです。
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  • 進撃の巨人

    諫山創

    大甘
    2020年5月27日
    無謀な作戦で人が死ぬのが大好きな、性根の腐ったガキが主人公です。このガキに感情移入できる人なら、いい気分で読めると思います。何しろみんなからチヤホヤされる上、何があっても死にませんし。
  • 祈りの海

    グレッグ・イーガン/山岸真

    底の浅い海
    2020年5月27日
    ひねくれた視点の話なのはいいとして、ひねくれ方が中途半端です。ちょっと斜に構えたことを言って、悦に入っている12、3歳の子供とか、そういうレベルです。大した小説ではないですが、それ以前に、「大した作者じゃない」ということが、ひしひしと伝わる1冊です。
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  • ゴッドファーザーの息子

    手塚治虫

    達人のお遊び
    2020年5月27日
    表題作もいいですが、個人的に思い出深いのは、「ふたりでリンゲル・ロックを」です。人を喰ったようなオチで、「これでいいのか」の感もありますが。でもこういう、「その筋の名人が、肩の力を抜いて描きました」的な作品に、なぜか捨てがたい愛着を感じてしまいます。
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  • タイガーブックス

    手塚治虫

    短編の手塚
    2020年5月27日
    『ブラック・ジャック』でもわかる通り、手塚治虫と言えば、実は短編の名手です。ワンアイディアでさらりと描いたような作品にこそ、その異能が存分に表れます。このシリーズでは、7巻の「グロテスクへの招待」が特に傑作です。
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  • クマのプー太郎

    中川いさみ

    不条理4コマの最高峰
    2020年5月18日
    「不条理ギャグ」という分野でこれを超えるものは、もう描けない――と言うより、そもそも描きようがないでしょう。どこから発想したネタなのか、どうやってこのオチをひねり出したのか? 天才ならではの離れ業が詰まった作品です。
  • 少女少年学級団

    藤村真理

    7年越しの完結
    2020年5月18日
    大人になると、「子供のころは深刻な悩みとかなくてよかったな」などと思ってしまいがちですが、「んなわけねえだろ」というお話です。子供たちの側だけでなく、これを見守る(またはいっしょに悩みまくる)大人や若者たちの視点もしっかり描かれていますから、年齢・性別を問わず楽しめます。7年の休載を経ても中途で投げ出さず、物語をきちんと終わらせてくれた作者に感謝です。
  • やす子の太陽

    山浦章

    絵もキャラも濃い
    2020年5月18日
    『アフタヌーン』誌の黄金期を支えた作品の1つです。ギャグの秀逸さとともに、登場人物も(絵柄とあいまって)強烈です。特に主人公の母親は、なかなか思い出になってくれません。
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  • 禍記

    田中啓文

    伝奇ホラーの王道
    2020年5月18日
    妖怪たちを独自の解釈で、現代に蘇らせた連作短編です。民俗学への作者の造詣が、物語にリアリティを与えています。特に、大人と子供の確執を描いた「妄執の獣」が印象的でした。ほかの作品も面白いですが、グロいのが苦手な人は、「怖い目」だけは読まない方がいいかもしれません。
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  • Ank : a mirroring ape

    佐藤究

    SFの美学
    2020年5月18日
    「鏡に映っているのは何者か」を理解するには、高い知能が求められるそうです。これを獲得するまでに、霊長類に何が起こったか? その解釈を軸に据えたSFです。
    SFの評価は、提示された仮説の斬新さや美しさで決まるところが、実は大きいと思います。その点本作は、かなり美しくできています。
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  • 火災調査官

    福田和代

    のっぺらぼう
    2020年5月11日
    読めないほど酷くはないですが、「渾身の長編ミステリ」というのは嘘でしょう。むしろ話を練り上げず、適当に書いた印象です。「火災調査の現場」「登場人物の背景」「放火犯の動機」「犯人が残した小道具の意味」。どれも非常にあっさりしたもので、長編を支えきる力はありません。どれか1つに焦点を絞っていたら、目鼻がついたと思いますが。
  • 氷の天使

    キャロル・オコンネル/務台夏子

    自己満足
    2020年5月11日
    「大衆にはわからない」ことを売りにした(ダメな方の)純文学? と、思えるくらいには読みにくいです。主人公は頭がいい設定なのですが、やることなすこと行き当たりばったりで、筋道を立てて捜査する力がまったくないようにみえます。なんのために長々と描写されたのか、意味のわからない場面やキャラも多く、作者が悦に入るためだけに書かれた本なのかもしれません。
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  • 探偵・石神達彦シリーズ

    今野敏

    浅い
    2020年5月11日
    警察小説や武侠小説には秀作の多い作者ですが、オカルト的な題材を扱うと、見識の浅さが目につきます。『海に消えた神々』の場合、特に以下の点に気をつけて読む必要があるでしょう。
    「与那国島海底地形は遺跡ではなく、ほぼ間違いなく自然地形。」
    「旧石器捏造事件の犯人(藤村新一)は、発掘に関わるようになった当初から、捏造に手を染めている。周囲のプレッシャーに押されたわけではない。」
    「ある研究者について、捏造を知りつつ放置していたかのような記述があるが、根も葉もない中傷。捏造は人目を盗んで行われており、一個人に証拠はつかめない(毎日新聞がチームで当たっても、何度も失敗した)。」
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  • 東遊記

    武内涼

    手抜き
    2020年5月11日
    こういうやっつけ仕事はしちゃ駄目でしょう。「紋切り型で、個性のない登場人物たち」「戦闘シーンが冗長な上、消耗戦気味でまったく盛り上がらない」「主役数名が中国語を話せず、意味もなく会話がもたつく」など、欠点を挙げだせばきりがありません。中でも一番駄目なのは、事態がいっこうに収拾しないまま、中途半端に終わっていることです。
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  • ルー=ガルー 忌避すべき狼 完全版

    京極夏彦/樋口彰彦

    人選ミス
    2020年5月3日
    小説を漫画化するときは、「画風が作品に合っているか」「そもそも力のある描き手なのか」を考えて、作画者を選ぶものでしょう。「自分が目をかけている新人にチャンスをやりたい」とかいう動機で選んでしまったら、こういう地獄が待っています。
  • パラレルワールド 11次元の宇宙から超空間へ

    ミチオ・カク/斉藤隆央

    わかった気分にしてくれる
    2020年5月3日
    昔TVで「11次元の宇宙」(多分)という番組を観たことがあり、少しくわしく調べてみようと、購入した本です。いわゆる「多世界解釈」を軸に、超弦理論やM理論など、物理学の最先端を概説しています。
    素人には難解なところもありますが、量子力学が出てくる本としては、相当わかりやすく書いてくれていると思います。微分・積分もよくわからない身の上で、多次元空間や並行宇宙が「わかったような気分」になれるのは、お得なのではないでしょうか。
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  • 闇からの声

    フィルポッツ/井内雄四郎

    頭脳戦
    2020年5月3日
    同じ作者の『赤毛のレドメイン家』は全然駄目ですが、こちらはなかなかの秀作です。犯人は最初からほぼわかっており、それをどうやって追い詰めるか? というのが主眼になっています。ひと筋縄ではいかない犯人で、最後まではらはらさせられます。
  • カムイ伝全集 カムイ外伝

    白土三平

    忍術物の頂点
    2020年5月3日
    『カムイ伝』は好みが分かれると思いますが、こちらはほぼ読者を選ばない、忍者漫画の傑作です。ただ、3巻からがらりと画風が変わり、劇画タッチになりますので、その点くれぐれもご注意を。
  • 赤毛のレドメイン家

    イーデン・フィルポッツ/武藤崇恵

    知名度だけ
    2020年5月3日
    江戸川乱歩がベタ褒めしたせいで、日本でだけ名作扱いされている本です。でもトリックは子供だまし、ストーリーは陳腐そのもので、いいところは1つもありません。乱歩は名作をいくつも書いていますが、だからと言って、批評家としても優れているとは限らないということでしょう。
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  • 放課後ひとり同盟

    小嶋陽太郎

    小説の力
    2020年4月25日
    たとえばこの中の1編について、「こういう話を考えたんだけど」と、あらすじだけ教えてもらったとしましょう。失礼ながらその場合、「何それ、大丈夫? 面白くなるの?」などと言ってしまいそうです。それがこれだけ面白いのは、筆力のなせる業でしょう。
    多分作者は、「物語づくりが上手い」と言うよりは、「小説そのものが上手い」人だと思います。小説に特化された才能――「天才小説家」とは、作者のような人のためにある言葉なのかもしれません。
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  • 弥勒の掌

    我孫子武丸

    奇想の大トリック
    2020年4月25日
    本格ミステリのはずなのに、不可能状況などはなく、名探偵的な人物もまったく出てきません。でも最後まで読んでみると、大きなトリックを秘めた本格ミステリであることがわかるという仕掛けになっています。
    「最後の仕掛けに凝りすぎると、そこまでの展開に無理が出て、読みにくくなる」
    というのがよくあるパターンですが、本作はリーダビリティも高く、さくさくと読めます。
  • 山魔の如き嗤うもの

    三津田信三

    あざやかな謎解き
    2020年4月25日
    ホラー小説家が名探偵として活躍する「刀城言耶」シリーズの第4作です。秀作の多いシリーズですが、その中でも、ミステリとしての完成度が最も高いのがこの作品です。多重解決(いくつかの仮説が挙げられては却下されてゆき、最後に真相にたどり着く)というこのシリーズの持ち味もよく生きています。
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  • ペナンブラ氏の24時間書店

    ロビン・スローン/島村浩子

    チャラい
    2020年4月25日
    「Google社勤務のプログラマー」とか「ベンチャー企業のCEO」とか、なにやらオサレな職業の人しか出てきません。多分作者は、そういう人にしか興味がないのでしょう。その薄っぺらい価値観を見事に反映して、物語も軽薄そのものです。謎解きの要素に限っても、未解決の部分が残されたままなのは大きなマイナスです。
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  • 文庫版 ルー=ガルー

    京極夏彦

    少女たちの大暴れ
    2020年4月25日
    作者のくどい(その割に、説明不足になりがちな)文体は正直なところ、あまり好きではありません。でもこの作品は楽しく読めました。これは主に、登場人物の魅力のおかげでしょう。特に工学系天才少女「都築美緒」がいいですね。シリアスな場面も、彼女が現れると急に明るくなります。
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  • 青い春

    松本大洋

    残念な青春
    2020年4月25日
    青春漫画ではありますが、懐かしむようなそれではなくて、できればあまり思い出したくない。そんな残念な青春です。
    「ピース」という話が特に印象的でした。「しょうらいなにになりたいの?」子供のころから何気なく投げかけられてきたその問いに、主人公が1つの答を出します。
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  • 世界神話学入門

    後藤明

    上質、かつ平易
    2020年4月18日
    神話は、いまに残る人類最古の思想です。それがいつ、どのように生まれ、変化してきたか? その歴史を概説した本です。
    世界の神話学の最先端を踏まえた高度な内容ですが、その割に平易にまとめられています。その意味で、実は国内に類書が少なく、貴重な本と言えるでしょう。
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  • ベンスン殺人事件

    S・S・ヴァン・ダイン/日暮雅通

    一時代の錯覚
    2020年4月18日
    1926年刊ですから、約100年前のミステリ小説です。当時はもてはやされたそうですが、いま読むと、唖然とするような迷作です。ヴァン・ダインの本は全体に、「完全に一時代だけのもの」と評されているそうですが、さもありなんというところでしょう。そもそも100年前の時点で、まったく見る目のない人たちが、何か勘違いしていただけではないでしょうか。
  • 地獄の奇術師

    二階堂黎人

    看板に偽りあり
    2020年4月18日
    「二階堂蘭子の推理が冴え渡る」とか書いてありますが、嘘です。最初から最後まで、救いがたいドジを踏みまくり、読んでいていらいらさせられます。キリスト教やフリーメイソンに関する記述は間違いだらけで、作者がまったくその方面に明るくないことがわかります。刑事たちがモラルも何もなく、高校生に捜査情報を流して恥じないのも、気になるところです。コ○ンや金〇一に出てくる刑事でも、あそこまで酷くはありません。
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  • 赤朽葉家の伝説

    桜庭一樹

    日常と幻想
    2020年4月14日
    「地方の旧家が舞台」で、「女3代の物語」。こう書くと、何やら陰惨な世界で苦労した話になりそうですが、そっち系では全然なくて、あっけらかんとした雰囲気です。一見現実的な話でありながら、ふと幻想が入り混じるような、独特の浮遊感がいい味出してます。
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  • 冷たい校舎の時は止まる

    辻村深月

    無駄が多い
    2020年4月14日
    設定は面白いのですが、いくらなんでも冗長すぎでしょう。1文で片づくところにも、毎度3~4文は使うありさまで、無駄を省けば3分の1以下の長さになりそうです。登場人物の過去のエピソードが随所に出てきますが、展開がいちいち不自然で、人物像の掘り下げに失敗しています。漫画版ではことごとく、巧妙に修正されていて、ストーリーテラーとしての実力の差を感じました。
  • 冷たい校舎の時は止まる

    辻村深月/新川直司

    原作を超えすぎ
    2020年4月14日
    原作小説は一応ありますが、別物として読んだ方がいいでしょう。小説版の出来の悪さがほぼ全面的に、理想的な形で改善されています。原作を先に読んでいたので、同じ素材でも料理の仕方(料理人の腕)により、ここまで違うかと感嘆したものです。
  • 世界の半分を怒らせる

    押井守

    言うほど誰も怒らない
    2020年4月14日
    タイトルに反して、そこらの(頭の悪い)おっさんが言いそうなことしか書いてありません。「本を読んで勉強しなさい」的なセリフが何度も出てきますが、いくら勉強してもその結果、そこらのおっさんと同じになるのなら、時間と労力の無駄でしょう。優れた作品をいくつも撮ってきた押井監督ではありますが、かつての才人も、才気が枯れればここまで堕ちるかと、しんみりした気分になりました。
  • 緑衣の女

    アーナルデュル・インドリダソン/柳沢由実子

    捜査風土も面白い
    2020年4月11日
    「エーレンデュル捜査官シリーズ」の邦訳第2作(未訳を含めれば、第4作)ですが、前作(『湿地』)を読まなくても、単体で充分味わえます。重いテーマが扱われていますが、その割に気が滅入るようなこともなく、短時間で読み終わりました。無駄のない乾いた文体のおかげでしょう。人口約35万人の国ならではとも言える、独特の捜査風土にも興味がもてました。
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  • ベル☆スタア強盗団

    伊藤明弘

    名作
    2020年4月11日
    古今東西、最も面白かった漫画を1つだけ挙げろと言われたら、これにします。特に列車に乗り込んでからのガンアクションは圧巻です。これ読めば、ハリウッド映画とか必要ありません。
  • 漱石と倫敦(ロンドン)ミイラ殺人事件

    島田荘司

    ホームズ愛
    2020年4月11日
    夏目漱石は、ホームズが活躍した(ことになっている)時代にイギリスへ留学し、下宿先も、ホームズの住所の近くでした。その事実に想を得た探偵小説です。
    ホームズシリーズへの、作者の(愛ある)ツッコミが随所に炸裂し、それだけで充分楽しめます。ミステリとしても秀逸ですし、数あるホームズ・パスティーシュの中でも、最高傑作の1つなのではないでしょうか。
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  • ミレニアム

    スティーグ・ラーソン/ヘレンハルメ美穂/岩澤雅利

    痛快無比
    2020年4月11日
    社会正義をあきらめない、まっとうな(それゆえにまれな)ジャーナリストである「ミカエル」と、違法と暴力が服を着て歩いているような女「リスベット」。この2人が、現代社会の暗部と格闘する物語です。重厚な話なのですが、展開が巧みで、さらりと読ませます。特に、巨悪を向こうに回した第3部の痛快さは比類のないものです。
  • 生首に聞いてみろ

    法月綸太郎

    駄作のお手本
    2020年4月11日
    登場人物にまったく魅力がなく、優れたトリックがあるでもなく、山場らしい山場も見当たらず、つまらない場面がだらだらと続き、そのままだらだらと終わってしまう。駄作の条件を余すところなく網羅した、絵に描いたような駄作です。駄作の書き方を研究するときは、参考になるかもしれません。
  • 死刑にいたる病

    櫛木 理宇

    サイコホラーの秀作
    2020年4月11日
    死刑が決まっているにもかかわらず、犯人はなぜ1つの事件についてだけ、無実の証明にこだわるのか? しかもそれを、なぜ一学生である主人公の手にゆだねたのか? 相手は連続殺人鬼ですし、一見理解できなさそうですが、読み進めるうちに答がみえてきます。みたくなかったと思えるくらいには、恐ろしい答なのですが。
  • ZERO(ゼロ)

    松本大洋

    異能の主人公
    2020年4月11日
    主人公が無敵の世界チャンピオン(敗けるどころか、多分苦戦したことすらない)、というところから始まる異色のボクシング漫画です。
    「五島はね、かけ違えたボタンなんだよ。僕等とは別の世界で生きてる。」
    別世界に生きる超越者の「孤独」と「高み」を堪能できます。
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  • カササギ殺人事件

    アンソニー・ホロヴィッツ/山田蘭

    超絶技巧
    2020年4月9日
    本筋の中に、ミステリ小説が1本入れ子のようにはめ込まれた形になっています。本筋と作中作がどちらも面白く、しかも両者が密接にからみ合うという非常に凝った趣向の作品です。優れた物語を評するとき、「作者の頭の中はいったいどうなっているのか」といった言い回しが使われることがありますが、久々にそんな心境になりました。
  • バビロンの秘文字

    堂場瞬一

    出版事故
    2020年4月9日
    これは正直、ほめるところが1つもありません。「シュメールの末裔を名乗る謎の部族」「その秘密が記された粘土板」「これを手に失踪した恋人」と、道具立ては面白そうにみえます。でもふたを開けてみれば、あまりお利口とは言えない人物が次々出てきては、右往左往するだけなので、話がどこまでも迷走します。その挙句、特に山場も落ちもないままに、ただなんとなく終わります。素人の同人誌としても不出来の部類ですが、これが書店で売られているという現実が軽くホラーです。
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