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今月(4月1日~4月30日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • 光が死んだ夏

    モクモクれん

    BL的純愛ブロマンス
    ネタバレ
    2025年3月27日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 今夏アニメ化という宣伝動画をたまたま見て、最新話まで一気読みしました。すごく面白かった。

    主人公・光(亡き本人)・ヒカル(偽物)の純愛が軸にあるブロマンスです。そこにホラーやミステリーのエッセンスが散りばめられていて物語に奥ゆきがあり、絵の雰囲気と相俟って惹き込まれる作品になっています。

    ホラー演出は多めですが、個人的には上記の前提が上回るため恐怖感はゼロで、光(本人)・ヒカル(偽物)・主人公の感情の動きのほうに意識がとられます。彼らの言葉の端々から伝わる特別な感情がせつなく美しい。

    人間とは違う存在であるヒカルに愛情の観念はないのですが、快楽など本能的な欲求はあって、無意識的に主人公との一体化(作中では「混ざる」)が進んでしまう。そのふれ合い方・侵食の仕方、お互いの表情、理性で抑えきれない衝動や暴走、快楽などの描き方が繊細で素晴らしい。

    主人公を言いくるめてさわらせて、さわって、脳まで刺激しちゃう…ヒカルの欲求がよくわかる。
    主人公をドロっと覆ってしまうところなども扇情的です。
    それらをお互いに「気持ちいいこと」とはっきり自覚してしまっている。さらにお互いにそれぞれの好意を寄せ合っていく。
    ので、これは作中で描かれずとも様々な展開や裏設定が想像できてしまう…。
    おそらく、あらゆる柵や抵抗感がなくなったらどこまでも許し合って混ざり合えちゃう、そんなふたり。人外のほうは制御が下手なので大変なことになりそうです。

    とくに印象的だったシーンは、風呂場でもつれ合うところ。導入からの流れがとてもよかったです。

    …と、さながらBLレビューのようになりましたが、物語としては「ヒカル(偽)自身もよくわかっていないヒカル存在の解明と、町の謎解き・問題解決」のお話です。

    林道の巻くんの件など、ずいぶん後の話数でネタ明かししてくれて「へぇそうだったん」と唸ったりするので細かな伏線回収に期待できそうです。

    ふたりが最終的に幸せに結ばれるといいなぁ、亡き光くんにもなんらかの救済が描かれるといいなぁ、と思っています。
    絵の美しい作家さんで、漫画に込めたいメッセージや想いを強く受け取れます。お身体に気をつけつつ長く漫画を描かれてほしいなと思います。応援しています。
  • 春風のスネグラチカ

    沙村広明

    ブラッドハーレーから
    2024年10月25日
    同じ漫画家さんの作品で「ブラッドハーレーの馬車」を先に知りました。
    絵、構図、台詞回し…とても丁寧に描かかれていて、密度の高い、満足感のある漫画を描かれます。1冊の読み応えがすごい。この先生の描く漫画が好きです。
    巻末に史実のネタを書いてくれていて、読み返すたびに発見があるような、深みのある作品だと思います。
  • 汝、星のごとく

    凪良ゆう

    惹き込まれる、けれど苦しすぎる
    ネタバレ
    2024年10月4日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 殺戮ファンタジーよりずっとリアルで残酷だ。肉体が傷つくことよりも、心を抉る誰かの言葉、悪意のない感情による殴り合い、目に見えないトラウマのほうが私は怖い。本書は乗り越えきれない未消化のそれらをまざまざと思い出させてくる。何人か書かれていますが『Nのために』を強く思い出させる作品です。
    文章は読みやすく惹き込まれ、面白い。SNSで「よかった」という投稿文と表紙・タイトルの美しさだけで、私は初めて電子書籍で内容を知らない小説を買った。結論からいえば買ってよかった。二日間で読了した。しかし美しく燃える愛で満たされた青春の恋物語は一瞬で、その後の二人を引き裂く展開の数々はあまりにも鬱的だ。それが現代日本のリアルだから本当に恐ろしく心がかき乱された。
    彼が過酷な展開に翻弄されるそのたびに「ああ、つらい!まじかよ、もうやめてくれ。どうか幸せになってくれ。ハッピーエンドなんだろうな?」と読者の私は心が絞られ、彼の死の描写はあまりにつらくて中断し、しばらく放心状態だった。飼っている愛鳥がいなかったら私は本当に今ごろ不安定に乱れていたかもしれない。彼の生き様や死んだ年齢は、私にとって他人事ではなく鬼気迫るものがあるからだ。当事者の二人は幸せな結末だったのかもしれないが、読み手である私個人には苦しみと息苦しさしか残らなかった。
    (なお、二人が再会したシーンの感情の希薄さだけは移入できなかった。あれほど一方的な別れ方をしていたら、もっとお互いに湧き上がるあれこれがあるのでは…。冷静で淡々としすぎていて、そのシーンだけは少し拍子抜けしてしまい、没入感がいったん抜けてしまった。)
    それでも、美しくやさしい文章で、余韻があり、読み応えがある。また何度も読み返してしまうかもしれない。続編も読む。そしてこの著者の他の作品もぜひ読みたいと思う。
  • ホタルの嫁入り

    橘オレコ

    追記2024.10.11
    ネタバレ
    2024年1月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 愛を知らない殺し屋がひとりの娘に恋をして愛を知っていく様子が本当にたまらないです。サイコパスじみていながらも気に入られようと一生懸命に尽くすのが、とても健気で可愛らしいです。不器用なふたりが困難を乗り越えながら絆や信頼を深め、お互いを大切に尊く感じていくさまが上手に美しく描かれていると思います。世界観も丁寧に描写されていて、着物も美しい、とにかく美男美女で目が癒やされます。3巻までとまらず読みましたが、どんどん惹き込まれるストーリーです。▲以上は初投稿時のレビューで、星5にしていました。その後、マンガワンというアプリで隔週の連載を追っていましたが、だんだんと熱が冷めてきたというか、ストーリーに面白さを感じなくなってきてしまいました。コメントを覗くと「雑になった」という酷評もちらほら。『プロミス・シンデレラ』は最後まで丁寧に作り込まれていたのに、残念です。星2に変更いたします。
  • アクマくんシリーズ

    日渡早紀

    アクマくんが可愛らしくもかっこいい
    2019年8月11日
    日渡先生の描くヒーローって、見た目はもちろんイケメンで、内面はかっこいいのに可愛らしいところもあって、それがすごく魅力的なんです。母性本能をくすぐられる。ちょこちょこ小ネタを忍び込ませる茶目っ気も好きです。魔界、天界、妖精界、人間界、それぞれの登場人物の思惑がありますがそれほど深刻にはなりすぎず、軽くて爽やかな読了感。絵が綺麗なので、それだけでも癒やされます。こんなアクマくんがいたらぜひ仲良くなりたい!
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  • フルーツバスケット

    高屋奈月

    初期の方がすき
    2019年8月11日
    初期からずいぶん絵柄が変わってます。キャラクターの成長というよりも人格が変わりすぎでは?という多少の違和感がある。十二支を用いた設定はユニークで面白いですが、活かしきれず作品のストーリーとしてはいまいち。学生の制服はかわいい。イケメンの描き分けはうまく魅力的なビジュアルのキャラクターは多い。主人公の両親の馴れ初めなど、感動的なストーリーもいくつか。
  • ぼくの地球を守って

    日渡早紀

    すごい、としか
    2019年8月11日
    こんなに面白く惹き込まれるSF少女漫画があったんですね。ひと昔前の作品だなんて思えません。日渡さんの作品は「アクマくん」シリーズが大好きで、こちらも面白いですが、それを上回る展開と作り込みです。勢いがあり、ドラマチックです。話の続きが気になり、2、3日くらいで全巻読破してしまいました。ぼろ泣きし、読んだあとの満足感がかなり高かった。最近漫画で感動してないという人にぜひこちらをお勧めしたいです。別のかたのレビューで「読んだあと紫苑に恋する漫画」とあったのですが、確かにそのとおりだと思います。
  • 進撃の巨人

    諫山創

    アニメと見比べながら楽しんでます
    2018年3月28日
    数年前にアニメを見てからコミックスもひととおり読んでいたのですが、改めて読み直したくなり買いました。こんなにハマった漫画・アニメ作品は初めてです。(電子書籍を買うのもこれが初。)壁に囲まれた国という独特の世界観や巨人の謎がたくさんあり、惹き込まれる作品です。諫山先生の作画は「下手」と言われがちで、ご本人も自虐ネタに使われてますが、私個人としては下手に感じたことはありません。躍動感や細かな表情は、この作品に最もふさわしく、諫山先生でなければ描けないものだと思います。