心地よく、そして、戦いの後の国を安定させ豊かにしていく力強さを地盤にしたような安定した流れのある話だと思います。様々な重圧や自分への厳しさから息を抜くことを知らなかった王が、アーシェによって心と身体の安寧を得る。自分の辛い過去がありながらも、前向きなアーシェの唯一気になった謙遜と卑下は、見事な指導を寵妃が施して、この方は常に的を得ていて良き導き手な姉代わりに、ナイームがやや甘やかしがちな父がわりに感じました。これ以上、今の国の発展を描くには壮大になるだろう一歩手前で終わり、ほど良きかなと思いますが、お墓の前にワンクッションあると(迎賓館に移り住んだ話など)プツンと話が切れた感じが和らいだかなと思います。