表紙の絵が好きすぎます。薄い唇に滲む血が最高です。不老不死とは、本当に幸せなのか。これは永遠のテーマかもしれません。若きころは、歳をとることは成長を意味した。しかし、ある一定の年齢を越してしまえば、あとは老いるだけ。老いとは死ぬこと。死ぬことは怖いこと。果たしてそうなのだろうか。死ぬことが出来ずに孤独になること、知っている人がいなくなること。それこそが、本当に怖いことなのではないだろうか。物語のなかでは、いつも私利私欲にまみれた人間だけが不老不死を望んでいる気がする。本当に死ぬことができない人間は、生きた屍と化している。永遠の時を生きるために、自分だけの伴侶を見つけることが、生きる希望になるのだろう。そしてそれこそが、人生の意味なのだと。