あらすじ読んでも属性考えても自分的に萌えポイントが一切ないし、泉のちくピー見た時はダサぃ‥て思ったのに、イイ…!
借金取りがおいかけっこを楽しんでる時点でマサオの人間性に興味が出てくるし、自分を追い込んでるヤツなのに段々安心感持つようになる泉のちょっとおバカな感じ好きだし、2人の心の距離が縮まっていくのが不可解な事の筈なのに自然に感じられました。
おいかけっこ、見方によっては愛の逃避行?の目的地が北なのは必然で、ずっと漂う焦燥感や物悲しさが良いムードだし、もう普通なら人生詰みの状況で身動き取れないはずだったのに、最後はこんなに身軽な2人になってる都合の良さと呆気なさが清々しくて、メソメソしてる泉をずっと半泣きで見守ってたからめちゃくちゃ嬉しい結末だった。
北海道の中でも、右側とか上の方とか、めちゃくちゃ寂しいですから。道東好きなんで頻繁に行ってたり暮らしたことあったりしますが、風も強くて大した植物も生えてないとか、荒涼とした土地が広がってるだけだったりと、そういう環境は実際に人間の精神的なものにも関係(鬱とか)してくるので、そんなん想像しながら泉の家の跡地のシーン読んでるとかなり泣けてきます。泉ひとりでなくて良かった‥。
2人それぞれ抱える背景も説明不足でも過多でもないちょうど良い塩梅で、自分も確かに泉と同じようにマサオの事なんにも知らんなぁ〜て思うんだけど、それでもちゃんと惹かれるようなマサオ像が出来てるからこれは作者さんの力だと思う。絵も上手いしコマ割りも綺麗で読みやすい。めっちゃ満足。