表題作(リーマン)+短編(DK)という内容で、最後にそれぞれの書き下ろしがありました。どちらも短いながら充実していて読み応えがありました。
表題作は、他の作品にあるようなギャグっぽさが少なくて、真面目な話というかテーマみたいなものが根幹にある恋愛ものでした。丹羽も椎名も社会から拒絶されるような…ある意味、似たような状況を経験していて、どうやって乗り越えるのか興味深く読みました。特に椎名の事情は、読んでいる時から違和感なくスッと入ってきましたけど、あとがきで先生ご自身の経験もあるのだと知って、なる程と納得しましたし、今後の参考にしたいと思いました。当て馬の動かし方も素晴らしく、意外な事実に意表をつかれて楽しかったです。
病気(?症状?)の克服と二人の関係など、多幸感いっぱいで終わる表題作だけでも良かったですが、短編も最高でした。先生の作品にしては珍しく(私が読んだ4作品の中では初)短髪・刈り上げキャラがめっちゃかっこ良く、プラス眼鏡というのも似合っていて私の理想に近かったです。見た目通りに男らしく真面目な子が、怪しくも可愛い行動をする様子に萌を感じました。